マラウイ大統領、外国投資家、銀行の新規参入を凍結?

マラウイ大統領は12/29にチェウの式典にて国営放送を通じて演説を行い、外貨不足問題に対しての対策の見通しがたつまでは、外国からの投資家、銀行などの新規参入を凍結すべきと述べたようです。大統領は、マラウイ準備銀行と産業貿易省に対して、外国の投資家と銀行に外貨の流れを開示させるように指示したようです。大統領は、「私たちのお金は、ムンバイ、フランス、ロンドン、香港、ドバイにある」と述べ、名指しで非難しているようです。

マラウイ政府が外貨不足問題を外国投資家の責に帰せようとしたことに対して、マラウイ商工会議所などは非難をしています。こうした鎖国的な保護政策を行うと、南ア系スーパーのショップライト、ゲーム、SPARやスタンダードバンクなどがマラウイから全て撤退することにもなりかねません。

タバコ歳入、3割減

今シーズンのタバコ市場は、12/09にクローズされたようですが、最終的な歳入は、昨シーズンが4億ドルだったのに対して、今シーズンは、2億3600万キロ、3億ドル(約240億円)にとどまり、歳入は30%ダウンしたとのことです。

トウモロコシの輸出禁止の措置

マラウイ政府は、食料安全の措置として、今シーズンは、一部の地域で天候不順によるトウモロコシの不作が見込まれることから、トウモロコシとトウモロコシ製品の輸出禁止措置を発表しています。

マラウイでは、近年、トウモロコシの豊作が続いていましたが、今シーズンは、11月下旬に雨季入りしたものの、中部地域では作付け時期だったにも関わらず12月初旬まで平年の10%程度しか雨が降っていないなど、天候が安定していませんでした。こうした天候不順の関係で、アナリストは、今シーズンは一部の地域ではトウモロコシが不作になると見ているようです。メディアの報道によると、全国的な天候不順で、さらにバラカ、マチンガ、カスング、サリマ、コタコタ、チティパなどでは、害虫である夜盗蛾の幼虫が大量発生し作物を荒らす被害もあったようです。

公務員、16日間のロングホリディ

 マラウイの公務員は、12/23-01/06までの16日間を休日とすることが閣議決定され、国営ラジオを通じて公表しているようです。

公務員は17万人いますが経済悪化し、国家的な危機の中、休み過ぎだと思います。

政府、燃料の再値上げを否定

 エネルギー大臣は、燃料の再値上げの噂について、現在、燃料の再値上げの予定はないとして、噂を否定しています。

これは、クワチャの再切り下げが懸念され、1ドル167MKから280MKになるのではという噂が広まったこと、また外貨不足により、対策を講じられない場合は、約7日間でクリスマス前に燃料が完全に枯渇するだろうという話しが政府筋で検討されているらしいということがFacebookやツイッターなどで広まったためのようです。これは、NysaTimesが情報源ではないかと思いますが、ガソリンが1リットル380MK(190円)から460MK(230円)まで近日中に引き上げられるだろうとのことでした。クワチャの下落は続いているようで、先週、いつも市内中心部のメトロの前にたむろっている闇両替のお兄さんたちが、1ドル230MKで両替するぞ、とつぶやいてました。今までは1ドル200MKでした。マネービューローなどの両替所では、1ドル170MK前後だと思います。

Airtelアフリカ、サムスンと業務提携

Airtelアフリカとサムスンは、今後成長が期待されるアフリカ市場へ対応していくため、2年間の戦略的業務提携を締結したことを発表しています。Aitelは、マラウイも含めアフリカ17カ国で展開しており、今回の業務提携により、サムスンの特定の製品をAirtelアフリカが6ヶ月間の独占販売をする権利を得たとしています。

Airtelは、インドの会社ですが、クウェートに本拠を持ち、中東とアフリカに展開していたZainからアフリカ部門を買収しました。これにより、マラウイでも2010年11月より、ブランド名がZainからAirtelに変わり、すっかり、Airtelブランドが定着しています。マラウイでは、他のアフリカ諸国でも同じかも知れませんが、中国のZTE(中興通訊)社の携帯電話が低価格製品として、NOKIA以外ではよく見かけますが、今後はサムスンの製品をよく見かけるようになるかも知れません。

ブンダ農業大学の学生が学資ローンに抗議、22人が拘束

 昨日(12/10)の早朝にブンダ農業大学の学生200人が新しく導入されるマラウイ貯蓄銀行(MSB)の学資ローンについてエリア3の銀行の前で抗議活動を行い、22人が拘束されたとのことです。警察は催涙ガスを使って鎮圧したようです。新しく導入される学資ローンだと条件が厳しく、多くの学生がローンを受けることが出来なくなるためのようです。

 実は、上記と関係があるかわかりませんが、昨日の通勤途上に早朝にも関わらず、学生と思われる若い男たちが狂乱しながら乗っている大型バスを見かけ、そのバスはリロングウェ橋を越えてエリア3方面に向かっていました。体を半分、窓から外に乗り出し、手に葉っぱのついた枝を持って狂乱している様に周囲を歩いていたマラウイ人も足を止めて凝視していました。とにかく興奮しているマラウイ人は怖いです。

女性国会議員と内務大臣とのバトル

 この2日間、新聞の見出しは女性国会議員の動向が新聞の1面を飾っています。一体何があったかというと、メディアの情報を総合すると、ちょうど2週間前の11/24、首都リロングウェで行われている国会の中で、ポリテクニック校の学生が変死した事件について、内務大臣が答弁している中、それに野党がヤジを飛ばしていたようです。その中の一人であったジョイス・バンダ女史が率いる人民党の女性国会議員に対して、内務大臣が、すでに故人である別れた夫が前体制下の当時に連続殺人犯であったと誹謗中傷を行ったようです。これに激怒した女性国会議員が、休憩時間に内務大臣に暴行を加えたとのことです。

 これに対して、与党の民主進歩党は、今週の火曜日(12/06)に女性国会議員の30日間の議員資格停止処分を求める動議を行い、与党が過半数を占めているので賛成多数で、この議員の30日間の議員資格停止処分が可決されました。

 一方、女性国会議員は、裁判所にこの処分を不服として提訴、裁判所は、昨日の水曜日(12/07)に司法による再調査を行うとし、資格停止処分の執行停止命令を下しました。これにより、女性国会議員は、国会への出席が再び可能となったようです。

 この女性国会議員は、副大統領のジョイス・バンダ氏と同様にもともと与党である民主進歩党に所属していたのですが、離党して、ジョイス・バンダ氏が率いる人民党のメンバーとなっています。こうしたこともバトルの背景にはあるようです。なかなかややこしいです。

東・中央アフリカのサッカーCECAFAカップ、マラウイは準々決勝敗退

 東アフリカ、中央アフリカで行われているサッカーのCECAFAカップ、招待国として出場したマラウイは予選を突破し昨日(12/06)、決勝トーナメントの準々決勝が行われホスト国タンザニアと試合がありましたが、0-1と惜敗し、敗退しました。

CECAFAカップ、マラウイ準々決勝に進出

 先週から書こうと思っていたのですが、インターネットの調子も今ひとつで、後回しになっていたのですが、東アフリカ、中央アフリカ地域の11カ国で構成されるサッカーのCECAFAチャレンジカップが、11/25より12/10までの日程でタンザニアで開催されています。マラウイは招待国として参加しています。先週、参加12カ国がA-Cの3つのグループに分かれて予選を行い、グループCのマラウイは、スーダン、ケニア、エチオピアと対戦し、ケニアに2-0と初戦を快勝し、ツイッターも先週湧いていました。残るスーダン、エチオピアと引き分け、1勝2分で予選トップで通過、決勝トーナメントへの進出が決まっています。マラウイは、明日(12/6)にザンジバルタンザニアと対戦する予定になっています。マラウイは、1978, 1979, 1988と過去3回、この大会で優勝しているようです。

マラウイは、資金不足、準備不足により一旦はこの大会への参加を辞退していましたが、CECAFA側が経費を一部負担することで参加することになったようです。サッカーに関心がなくても、頭の片隅にあると、明日とかマラウイの人がなぜ盛り上がっているかわかると思います。