ムズズ大学で暴動?

 Maravipostがツイッター上だけで伝えているのですが、ムズズ大学で学生が学資ローンが満額承認されないのを不服として暴動となっているのかも知れません。警察が暴動を鎮圧するのに空気銃を使っているとのことです。

240万ドル(約2億円)の横領容疑で公務員を逮捕

 汚職対策事務局は、約240万ドル(約2億円)を不正な銀行口座操作により横領した容疑で会計局の経理担当の公務員を逮捕しています。

横領は、月給300ドルの公務員に相応しくない贈り物から発覚したようです。

マラウイ燃料規制局が燃料取引について警告

 昨日(10/24)、マラウイ燃料規制局(MERA)は、燃料の非合法の取引、容器での燃料保管、燃料取引時の賄賂について警告を発しています。これに対して燃料販売業者は、当局が燃料不足について十分な対策を講じておらず、命令のみであるとして反発をしているようです。

燃料不足が深刻化する中、路上などでの非合法の燃料販売や燃料販売の便宜を図った謝礼として賄賂を要求するといったことが行われているようです。今後、来月後半ぐらいから雨季に入り、もともと枯渇気味のところに、雨などの影響で輸送遅延などが発生すると、ただちに深刻な燃料不足が発生することが懸念され、恒常的に燃料不足が続いていて、市民の間には不満が溜まっているだけに、ちょっと心配です。

大統領、マラウイ大学の4人の講師の無条件復職を命令

 マラウイの各メディアが一斉に、ムタリカ大統領が国営放送を通じてマラウイ大学のチャンセラー校の解雇された4人の講師の無条件復職を命令したことを報じています。

 マラウイ大学チャンセラー校は、今年2月に政治学の講師がチェニジアとエジプトでの大規模デモについてどのように考えるかということを授業の中で議論したところ、警察より講師に対しての召喚があり、これに対して講師側は学問の自由が侵害されたとして、警察側に謝罪を求めて、抗議デモ、授業ボイコットする事態となりました。大統領と教育大臣は、国家安全のためであるとし、警察側を擁護する立場をとり、その後、4月に大学理事会が4人の講師の解雇、大学を強制閉鎖しました。事態は完全に泥沼化し、法廷闘争に進みましたが、6月に大統領が謝罪はないものの学問の自由を保証すると演説し、大学の再開を要請しました。これにより、事態は収束するかと思われたのですが、4人の講師の復職が認められなかったことから、大学は再開されたものの授業ボイコットが再び続いていました。この問題は、7月20日の反政府デモの請願書の中でも要求されました。その後、再び、8月に抗議デモが実施され、大学理事会は再度、無期限の大学閉鎖の措置をとりました。9月に入り、8月に予定されていた反政府デモが国連の調停により中断され、その結果実現された市民団体と政府連絡委員会の話し合いの中で、この大学の問題が話し合われ、4人の復職が認められました。しかしながら、最終的に大統領が承認しなかったため、議論が白紙に戻っていました。その後、今月に入り、大統領はマラウイ大学の医学部の卒業式で演説し、その中でも4人の講師を非難するコメントを述べていました。こうした中での突然の無条件復職を認める命令だったため、私自身もそうですが、メディアも驚きを持って伝えているようです。

 今回の無条件復職は、ドナーからの援助金の凍結により外貨不足に苦しむマラウイ政府が、ドナーからの強い要求に応じたものだと見られています。ムタリカ大統領はこの声明のあと、2年ごとに開催される英国連邦の首脳サミット(10/28-30)に出席するためオーストラリアのバースに向かったようです。

 いずれにせよ、これで大学が正常化されればと思います。また、今回の対応は、英国などのドナーとの関係の正常化を目指すステップではないかと期待しています。

農業省、雨季の雨量は平年並みと予測

 今日も日中は30℃を超えて32-33℃くらいまで上がったようですで暑かったのですが、良い天気となっています。 いつも目を通しているネーション紙にはプレスリリースがなくて気がつかなかったのですが、今日レストランでランチをしているときに昨日デイリータイムス紙があったので目を通していたら、その中に農業省・気象サービス局の今シーズンの雨季の雨量予測に関するプレスリリースがありました。

 プレスリリースによると、今シーズンの雨季の雨量は平年並みを予想しているとのことです。ただし、雨季の前半に一部の地域で、散発的に雨があまり降らない可能性があると述べています。その上で、農民に対するアドバイスとして、肥料を十分にやり、トウモロコシのほかにもモロコシ、キャッサバやサツマイモなど干ばつに強く作物も合わせて植えることを勧めています。

米大使、電力セクター支援について警告

 新しい在マラウイ米国大使は声明を発表し、人権尊重や法律遵守、複数政党による政治などの実施を求めており、こうしたことが電力セクター分野の支援凍結を解除する必要条件だと述べています。また、最近の内閣のスリム化や市民団体との対話、IMFなどのドナーとの対応について評価する、としています。

米国は、今年1月に米国ミレニアム挑戦公社を通じて、電力セクターの支援のために3億5,000万ドル(約280億円)の拠出を承認し、今年4月に調印を行いました。しかしながら、7月20日の反政府デモに伴う警察との衝突で19人が死亡、ジャーナリストの拘束やデモ中継の規制などの問題を憂慮し、支援の凍結を行なっています。

国際刑事裁判所、マラウイに説明を求める

 先週、10/15, 16にマラウイの首都リロングウェで、東南部アフリカ市場共同体のサミットが開催され、スーダン大統領も出席しました。スーダンのバシール大統領は、国際刑事裁判所に戦争責任と2004年のスーダン西部のダルフールでの大量虐殺で起訴されており、国際刑事裁判所はスーダン大統領の拘束をマラウイに要請していましたが、マラウイ側が応じなかったため、11/11までに協力要請に応じなかった理由について説明するように求めています。

この件については、米国下院議員も非常に憂慮しており、オバマ大統領に対して、マラウイに対してミレニアム挑戦公社を通じての電力分野の支援を中止するように書簡を送っています。

恒常的な燃料不足、対策は打てずに市民には疲労感

 恒常的な燃料不足が続いているマラウイですが、有効な対策が打てておらず、市民にはかなり疲労感が出ているように感じます。エネルギー大臣は、10月初めに輸送上の遅延を理由に9月中旬ぐらいから燃料不足が続いていると説明し、10/4週の後半には正常化すると説明していましたが、状況は改善されていません。エネルギー大臣は今週メディアのインタビューに応じていますが、燃料不足がいつ解決するかについての言及はできないとし、財政面については、年内分について確保出来ているとしています。言い方を変えると来年以降は資金面的にも不安があるということだと思います。

 マラウイ商工会議所らは、木曜日に南部のブランタイヤで会合を開催し、燃料不足に応じるためには、燃料価格の見直しが必要である、とコメントしています。マラウイは公定価格が決められており、ガソリンが1リットル290MK(145円)ですが、この価格を国際市場の価格変動に合わせて変動させるべきということのようです。つまり、需要と供給のバランスにより価格が決定されるべきということです。現在、闇市場では、1リットル600-700MKで取引されているようです。

 今週の木曜日にシティセンター(新市街)に行く用事があり、市内中心部を通過しましたが、市内のガソリンスタンドはいつもより長い列でした。サンクチュアリに隣接するフードワースのところのガソリンスタンドでは小競り合いが起きており、やや騒然とした雰囲気で一触即発の様子で、慌てて立ち去りました。オールドタウンの生鮮市場近くのガソリンスタンドも車が無秩序にスタンドに向かって突っ込むように並んでおり、車の通行を妨げています。さすがに今年に入ってずっと続く燃料不足に市民も疲労感が出てきており、クリスマス休暇頃が今からちょっと心配です。ただ、市内のミニバスはほぼ平常通り運行しており、道路の混雑もいつもと変わっていません。

 以下の写真はいずれも今週の木曜日(10/20)の様子です。

右側の車の列は、ガソリン待ちの列です。(新市街のシティセンター、マラウイ準備銀行近く)

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小競り合いが起きて騒然としているサンクチュアリ隣のフードワースのところのガソリンスタンド。

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ガソリンスタンドに無秩序に突っ込む車列(旧市街の生鮮市場近く)

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ガソリンのタンクローリーが到着。写真には映っていませんが、周囲は車で一杯です。
(エリア3、マクダウズ前)

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 マラウイは、燃料をモザンビークのベイラ港、ナカラ港、タンザニアのダル・エス・サラーム経由で輸入しています。内訳は、ベイラが80%、ダル・エス・サラームが15%、ナカラが5%となっており、現在の燃料不足は、ベイラでの燃料の積み込みが遅延しているためであるとされているのですが、はっきりとしていません。

ケニア:イスラム過激派テロ組織アル・シャバーブによる報復テロ攻撃宣言に伴う注意喚起

ケニアでは、先月から今月にかけて約1ヶ月の間にソマリア側から越境してきたイスラム過激派テロ組織アル・シャバーブによる誘拐事件が3件発生しています。この犯罪を阻止するため、ケニア政府はケニア軍と治安部隊をソマリア領内に侵攻させていますが、17日にアル・シャバーブの報道官がケニア国内での報復テロ攻撃を示唆しています。こうしたことから日本の外務省が10/20付で注意喚起を発しています。

MSCEの結果発表、合格率は54.8%に微増

 2011年のマラウイ学校修了試験(MSCE)の結果が公表されたようです。102,691人の受験者のうち、56,273人が合格したとのことで、合格率は54.8%で昨年の53.3%より1.5%微増しています。

MSCEは、高校卒業資格に相当し、この資格がないと大学などに進むことができない重要な資格です。マラウイの教育水準はアフリカの中でも下位に位置していますので、大幅な改善が必要だと思います。