恒常的な燃料不足、対策は打てずに市民には疲労感

 恒常的な燃料不足が続いているマラウイですが、有効な対策が打てておらず、市民にはかなり疲労感が出ているように感じます。エネルギー大臣は、10月初めに輸送上の遅延を理由に9月中旬ぐらいから燃料不足が続いていると説明し、10/4週の後半には正常化すると説明していましたが、状況は改善されていません。エネルギー大臣は今週メディアのインタビューに応じていますが、燃料不足がいつ解決するかについての言及はできないとし、財政面については、年内分について確保出来ているとしています。言い方を変えると来年以降は資金面的にも不安があるということだと思います。

 マラウイ商工会議所らは、木曜日に南部のブランタイヤで会合を開催し、燃料不足に応じるためには、燃料価格の見直しが必要である、とコメントしています。マラウイは公定価格が決められており、ガソリンが1リットル290MK(145円)ですが、この価格を国際市場の価格変動に合わせて変動させるべきということのようです。つまり、需要と供給のバランスにより価格が決定されるべきということです。現在、闇市場では、1リットル600-700MKで取引されているようです。

 今週の木曜日にシティセンター(新市街)に行く用事があり、市内中心部を通過しましたが、市内のガソリンスタンドはいつもより長い列でした。サンクチュアリに隣接するフードワースのところのガソリンスタンドでは小競り合いが起きており、やや騒然とした雰囲気で一触即発の様子で、慌てて立ち去りました。オールドタウンの生鮮市場近くのガソリンスタンドも車が無秩序にスタンドに向かって突っ込むように並んでおり、車の通行を妨げています。さすがに今年に入ってずっと続く燃料不足に市民も疲労感が出てきており、クリスマス休暇頃が今からちょっと心配です。ただ、市内のミニバスはほぼ平常通り運行しており、道路の混雑もいつもと変わっていません。

 以下の写真はいずれも今週の木曜日(10/20)の様子です。

右側の車の列は、ガソリン待ちの列です。(新市街のシティセンター、マラウイ準備銀行近く)

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小競り合いが起きて騒然としているサンクチュアリ隣のフードワースのところのガソリンスタンド。

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ガソリンスタンドに無秩序に突っ込む車列(旧市街の生鮮市場近く)

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ガソリンのタンクローリーが到着。写真には映っていませんが、周囲は車で一杯です。
(エリア3、マクダウズ前)

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 マラウイは、燃料をモザンビークのベイラ港、ナカラ港、タンザニアのダル・エス・サラーム経由で輸入しています。内訳は、ベイラが80%、ダル・エス・サラームが15%、ナカラが5%となっており、現在の燃料不足は、ベイラでの燃料の積み込みが遅延しているためであるとされているのですが、はっきりとしていません。