治安はどうなの?

 マラウイはアフリカ諸国の中では、経済成長もし、政治的に安定していることもあり、相対的に治安が良いとされています。ただし、私的に、体感的には1桁東南アジアなどに比べて治安が悪い気がします。

 強盗や窃盗・スリなどの犯罪が日常的に発生しており、日常的に十分に注意する必要があります。早朝や夜間午後6時以降の徒歩での外出は強盗に遭うリスクが高く厳禁です。日中でも、日曜日の午前中などはマラウイの人が教会に行き、人通りが少ない道路などは被害に遭う危険性があります。こうした時間帯は、車(タクシー)での移動が基本となります。

 リロングウェ市内でもリロングウェ橋を渡ったオールドタウンのエリア1,2(バスターミナル、モスクや個人商店が多く並ぶエリア)は人が多く、スリなどの窃盗の被害に注意する必要があります。リュックの外側のポケットや、ズボンのポケットなどに入れた携帯電話や財布などが狙われやすいです。日本人がグループで歩いていても狙われてますし、個人商店の店舗内でもスリがいます。十分に注意して下さい。市場やこうした個人商店、バスターミナルでは、リュックなどは前に持つのが基本です。また携帯電話は、人の多いエリアでは使用しないのが無難です。

 長距離バスやミニバスなどでも、スリが多く、特にバスの窓などから飲み物や食べ物などを買っている一瞬のスキに携帯電話や携帯音楽プレーヤーなどが抜かれたりします。こうした貴重品は全て、ストラップなどを付けて簡単に抜かれたりしないような対策が必要となります。

 日本人宅を狙ったと思われる自宅侵入強盗が年に数件発生しており、日頃からあまり目立たないようにするしかありません。自宅の中でも貴重品(パソコン、カメラ、携帯電話、財布など)は人目につかないように隠してしまっておくなどの対策が必要です。

 他のアフリカ周辺国と同様に、中国人の進出がめざましいのですが、マラウイにおいては、一般的に中国人に対して良い感情を抱いていません。こうした点も留意すべき点になっています。一般のマラウイ人は日本人と中国人の区別がつきません。マラウイは、青年海外協力隊隊員の派遣総数が世界で一番多いそうですが、残念ながらこうした活動を理解しているマラウイ人はごく一部で、街中を歩くと、中国人などのアジア人を蔑視して使う「チャンチュー」といった言葉をよく吐かれ、不快な思いをすることが多々あります。

 ただ、マラウイ人の基本的な性格は温厚で、都市部から郊外にいくとマラウイの本来の良さを垣間見ることができます。

基本情報

国名 マラウイ共和国 (Republic of Malawi)
面積 11.8万平方km(北海道と九州を合わせたぐらい)
人口 1,530万人(2009年世銀)
1,308万人(2008年マラウイ国家統計局)
出所によって数字が異なりますが、2010年現在は、1,500万人程度と推定されます。
人口増加率 2.8%/年 (世銀 2009)
首都 リロングウェ 最大の商業都市はブランタイア
言語 チェワ語、英語が公用語。
北部ではトゥンブカ語といったように各部族言語も数多くあります。
宗教 キリスト教が約75%、その他イスラム教、伝統宗教
通貨 マラウイクワチャ(MK)、
補助単位はタンバラ(1MK = 100タンバラ)
紙幣とコインがあります。2010年現在、市場に流通しているのは、
紙幣は、500, 200, 100, 50, 20
コインは、10, 5, 1
です。
通貨レート 1ドル =
150クワチャ(政府公定レート)、157クワチャ(航空券など)、
184クワチャ(マネービューローでのドル現金両替時)
1クワチャ=0.563円
※ クワチャはドルに対して下落傾向。
(2010/12現在)
ビジネスアワー 官庁は08:00?17:00(土日休み)
個人商店は、09:00-17:00ぐらいまで。日曜日は、ほとんどのお店がお休みとなります。
電圧 240V, 50Hz
(停電や電圧変動が多いので、コンピュータなどにも電圧プロテクタなどを入れることを強くお勧めします。)
 コンセントプラグは、英国と同じBFタイプ(3つ口タイプ)になります。
気候 熱帯サバンナ気候、南半球に位置するため、
乾季は5月?10月、
雨季が11月?4月となります。
 一番寒いのが、6月、暑いのは10月になります。
 リロングウェやブランタイアなどの主要都市は標高1,000mのところにあるので、比較的過ごしやすいです。
 涼季で10-20℃、暑季で20-30℃くらいです。6-7月はリロングウェなどでは、朝方は10℃を下回るので、日本の晩秋の服装が必要です。
GDP 49億7千万ドル(世銀 2009)
47億2千3百万ドル(CIA 2009)
一人当たりGDP 354ドル(IMF 2010)
325ドル(世銀 2009), 305ドル (CIA 2009)
GDP成長率 7.7% (世銀 2009)
平均寿命 53.1歳 (世銀 2009)
HIV感染率 11.0% (UNAIDS 2009 15-49歳)
経済構成 農業 36%, 工業 21%, サービス業 44%(世銀 2009)
※ただし、就業人口の80%が農業に従事する農業国。
輸出額 9.12億ドル(CIA 2009)
輸入額 15.02億ドル(CIA 2009)
輸出品 タバコ (53%)、紅茶、砂糖、綿、コーヒー、ピーナッツ、木工製品、衣料品 (CIA 2009)
輸入品 食品、石油製品、半製品、一般消耗品、運送設備
(CIA 2009)
輸出先 ドイツ 12.37%, エジプト 8.52%, 南アフリカ 7.67%, ジンバブエ 7.55%, 米国 7.4%, ロシア 6.79%, オランダ 6.64%, 日本 4.1% (CIA 2009)
輸入元 南アフリカ 40.15%, 中国 6.79%, インド 6.73%、フランス 5.03%、タンザニア 4.81%, モザンビーク 4.03% (CIA 2009)