マラウイのドナー、マラウイ政府にホテルのイベントを自粛するように要請

 マラウイを支援する13のドナー組織は連名で、10/21付でマラウイ政府に対してドナーベースのイベントをホテルなどで行うことを自粛し、費用を抑えるように要請する書簡を渡したようです。このドナーの中には、日本の国際協力機構(JICA)も含まれています。

書簡の中では、ホテルなどでのイベントの自粛とコストを削減するように要請しています。マラウイに限らず途上国でよく問題になるイベントに出席した場合の高額な特別手当についても言及しているようです。途上国では、ワークショップなどへの参加に際して、日当が支払われることが多く、さらに出席率をあげるために高額になることが多いようです。特にマラウイは高額(ある意味日本並み)だと聞いています。”マラウイのための”ドナー主催のイベントであっても、日本の民間感覚からは信じられないくらいのはずです。ドナーのお金の原資は突き詰めると各国の税金です。

チャンセラー校、”赤”の日を祝う

 学問の自由を求める講師による授業ストライキから講師4人の解雇、学校閉鎖と今年2月から混乱が続いていたゾンバにあるマラウイ大学チャンセラー校ですが、先月、大統領からの解雇された4人の講師の無条件復職命令をうけて、来週の月曜日(11/14)から学校が再開される予定です。これに先立ち、金曜日(11/11)に”赤”の日として、学問の自由の戦いの勝利を祝うセレモニーを大学教職員組合が行ったようです。講師側は、学問の自由の戦いはまだ終わったわけではないと述べています。

とりあえず正常化に向かうと思います。昨日の土曜日にリロングウェのSPARに買い物にいった帰りに、このマラウイ大学の祝いの横断幕を掲げた車が駐車場から出ていくところに偶然出会い、ちょっとびっくりしました。

カールスバーグ社、生産調整の告知

 カールスバーグ社は、深刻な外貨不足と、燃料不足により、原料となる濃縮液、炭酸、王冠、麦芽そして、ディーゼルなどの入手も関係各所の努力にも関わらず困難であることから、ブランタイヤ、リロングウェ、ムズズの工場での生産調整を行うことをアナウンスしています。また、今後も状態が改善しない場合には、クリスマス休暇などでの需要に対して供給が追いつかなくなり、より問題が深刻になると示唆しています。

9月ぐらいから断続的にソフトドリンクやビールの品薄、品切れ状態が続いていたので、告知されたような状況が背景にあるのではと思っていました。

マラウイ大学チャンセラー校 11/14から再開へ

 学問の自由の問題を巡って、2月から授業ボイコット、キャンパス閉鎖など混乱が起こっていたマラウイ大学チャンセラー校ですが、先月の大統領からの4人の解雇講師の無条件復職命令を受けて、11/14から再開し、正常化に向かうようです。

タンザニアも燃料価格引き上げ

 昨日、記事を書く時間がなかったのですがタンザニアは月曜日に燃料を引き上げています。マラウイの燃料価格引き上げの直接の引き金になったのは、タンザニアの燃料価格引き上げかも知れません。タンザニアの燃料は、タンザニアの最大都市ダル・エス・サラームで、1リットルあたり1994シリングから2043シリング(約90円)と+2.5%、灯油は1956シリングから1975シリング(約87円)と+1.0%アップしています。タンザニアの9月のインフレ率は、前年の14.1%から16.8%に上昇しているとのことです。

タンザニアで1リットルあたり90円のガソリンがマラウイでは、190円となるわけですから2倍以上で本当に高いです。ちなみに東京都内のガソリンの価格は145円前後のようです。

マラウイ、ガソリンなどの燃料を平均27%の大幅値上げ

 マラウイ燃料規制局(Malawi Energy Regulatory Authority - MERA)は、恒常化している燃料不足に対する対策として、燃料を平均27%値上げすることを発表しています。プレスリリースによると11/08付で公定価格が変更されるようです。

 価格は1リットルあたり、

  • ガソリンが290MKから380MK(約190円)。(+31.0%)
  • ディーゼルが260MKから360MK(約180円)。(+38.5%)
  • 灯油が155MKから171MK(約86円)。(+10.3%)

とそれぞれなります。

マラウイ政府は、10/27に燃料不足解消のために約300万ドルを拠出するとのことでしたが、その後も燃料不足は一向に解消されず悪化の一途をたどっていました。もともと8月にクワチャの切り下げを実施し、対ドルに対しては、約10%切り下がったので、その分は値上げするだろうと見ていたのですが、価格は据え置かれていました。今回の大幅な燃料価格のアップには、すでに疲労感が出ている国民からの不満がさらに高まりそうです。政府側は抜本的な対策は難しいため、値上げによって需要を抑え、需要と供給のバランスを改善したいようです。インフレ率は9月は前年比+7.7%となっています。

今回の燃料価格の高騰で、ミニバスなどの公共運賃だけでなく、全ての物価の上昇が加速しそうです。来月はクリスマス休暇になるので、治安の悪化が懸念されます。

マラウイ大統領は休暇中

 先月末にオーストラリアのパースで2年ごとに開催される英国連邦首脳会合に出席したムタリカ大統領ですが、その後、メディアでの話題がないなと思ったら、そのまま休暇に入ったようです。政府報道官は所在や休暇の期間などについて明らかにしていません。

経済や燃料不足も悪化していることから、この重要な時期に国外で休暇をとることについては批判が大きいようです。たしか今月中旬くらいから国会が始まるスケジュールだったような気がするので、長期ではないことは確かのようです。マラウイ国内のメディアでは見かけないのですが、大統領は健康上の問題も抱えているようで、何か関係があるかも知れません。

タバコ売上高40%ダウン

 マラウイの外貨収入の約60%を占めるタバコですが、昨年より40%売上がダウンし、2億4155万ドル(約194億円)となるとのことです。昨年同時期には、4億100万ドルでした。これは、今年度のタバコの外貨収入見込の3億ドルを下回ることになります。

外貨収入がないということは、燃料や薬、そして肥料などの輸入が厳しいことを意味します。ドナーからの財政支援も凍結されているため、タバコの売上高のダウンはある程度織り込み済みとはいえ、非常に厳しい状況です。一部のメディアは、マラウイ準備銀行が十分な外貨を確保出来ておらず、個人の外貨建ての預金を含めて、外貨不足を補っているのではないかと見ています。もし、そうだとするとちょっと困った状況になります。現状でもドルなどの外貨引き出しはいろいろな制限があり、非常に難しくなっているようです。

なかなか仕事のリズムが作れない・・・

 なかなか社会インフラが弱いマラウイなので、仕事のリズムを作るのが本当に難しいです。水曜日は、出勤直後、午前8時くらいから停電。長時間停電を覚悟したのですが、30分程度で復活。やれやれと思って、インターネットを使いながら、資料の作成をしていると、午前10時くらいからパッタリとインターネット接続がダウン。MTL回線のバックアップとして用意しているAirtelは先月上旬から国際回線が調子が悪く、インターネット接続は出来るものの非常に遅くて使い物にならない。作業が進まずイライラ。午前11時くらいになってようやくMTL回線が復活、と思ったら、今度は停電。不規則な時間なのですぐに復旧するかなと思ったのですが、午後1時半を過ぎても復旧せず、バッテリーも無くなってしまったので、諦めて、シティセンター(新市街)の方への所用を済ませにいくことにしました。いつもシティセンターの方に行くと、ガソリン待ちの長蛇の列を見かけるのが日常なのですが、この日はガソリン自体が無いようで、どのガソリンスタンドにも車の列がなくて、なんか不気味でした。新聞には連日、燃料危機に関する記事があり、燃料の買い占めが燃料不足を助長しているといった石油輸入公社のコメントがありましたが、これだけ供給が不安定だとね・・・

 木曜日は、暑さが一段落したので、仕事が捗ると思ったのですが、いきなり出勤すると職場は停電。まさか昨日からずっとかと思って聞いてみると、30分くらい前からだというので、復旧する可能性が高いので、じっと待つ。午前8時半に復旧。この日は終日講義なので30分遅れで開始。その後、午前中はなんとか順調に進む。午後は1時から講義なのですが、なぜか受講生は20人以上のはずなのにわずか2人・・・前回、受講するのは自由だから、受講したくなければ来なくていいよ、といったからかと思って憮然として講義を開始。でも、なぜか30分遅れてゾロゾロとやってくる。遅れた理由を聞いたけど意味不明。イライラするのを抑えて講義を続けると、今度はまた停電。本当にリズムが作れないです。なんとか15分で復旧してくれましたが。昨日、良かったのは暑さが一段落して涼しかったことぐらい。前回の午後の講義のときは、暑すぎて熱中症気味でした。

 インターネット回線は自宅ではGlobe回線をメインに使っていますが、断続的にインターネット接続出来なくなります。電圧も最近は特に不安定。電力網内部の切り替え時に発生すると思われる高電圧状態(265V以上に数分程度なる)はいつものことですが、それ以外も電力が乱高下しているようで、照明の明るさが不安定です。水道も断水していないので助かってますが、水圧が不安定です。

 天気予報を見てみると、暑さは一段落したようなので、今日も朝は涼しい。これをきっかけにペースを作り直したいところです。

TNMインターネット料金を50%値上げ

 TNMの11月プロモーション料金表が新聞の広告に入っていたのですが、インターネット通信料金のところに「New」という文字があったので、値下げしたのかと思ったのですが、なんと50%の値上げです。実際には、料金は変えずに、通信データ量の上限を下げるという措置です。例えば、Mtolo6000という通信プランでは、3072MBまで通信できたのに、2000MBが上限転送量となりました。1MBあたり2MKだったのが3MKと料金が50%アップになっています。通信プランを選択していないときも1MBあたり10.24MKから15.36MKと値上げになっているので、通信プランは必ず選択しないと非常に割高になるので要注意です。

 新料金は以下の通り。

Mtolo60*1 60MK 10MB 24時間 6MK/MB *200*60#
Mtolo600 600MK 120MB 5日間 5MK/MB *200*600#
Mtolo2000 2000MK 400MB 30日間 5MK/MB *200*2000#
Mtolo4000 4000MK 1000MB 30日間 4MK/MB *2000*4000#
Mtolo6000 6000MK 2000MB 30日間 3MK/MB *2000*6000#

*1 - 終日だったのが、午前6時から午後6時までとなった。

最近、Airtelは国際回線が不調でTNMが一番安定していて、速度は速かったので喜んでいたのですが、ちょっとヒドイなぁと思います。Airtelが調子が悪いうちにTNMが稼ごうとしているみたいです。インターネットコストは値下げ傾向にあったのに、これに逆行する動きは納得できません。まして50%も突然値上げするなんて!!