ソフトドリンクが品薄

 今日のネーション紙の1面は、他に大きなニュースが無いこともあると思うのですが、ソフトドリンクがブランタイヤを中心に品薄であることを報じています。コカコーラなどが一部でレギュラーボトル(300ml)の正規料金は50MK(25円)なのですが、100MK(50円)で売られているとのことです。

首都リロングウェは、たぶん、ブランタイヤほどではないと思いますがまだ在庫はあるようです。ただ、リロングウェでも9月に1度、ソフトドリンクやビールなどが一斉に在庫切れになったことがあるので、今後再び品切れになる可能性があります。特に先週から連日、日中30度を超える暑さが続いているので、消費量が多いのも事実です。ただネーション紙が気にしているのは、こうしたソフトドリンクの不足が経済悪化の予兆ではないかと見ていることです。燃料不足や外貨不足により原材料となる物資が入りにくかったり、電力や水などの供給が不安定だったりして経済に少しずつ影響を与えている可能性は否定出来ない気がします。

リロングウェ水道局、断続的な断水と節水

 今日の新聞にリロングウェ水道局が、長期的で不安定な電力供給と燃料不足のため、水の供給が十分に出来ない可能性があることをアナウンスしています。供給が保証出来ない状況であるため断続的な断水が発生する可能性があるとし、節水と貯水を市民に呼びかけています。

自宅では断水は起きていませんが、水圧がやや不安定な状態が続いているため、上記のような状況が発生しているのではないかと推測していました。昨年は、10月初めに節水のアナウンスがあり、水圧が低くなって断水する経験をしていたので、貯水用にバケツを購入して常時貯水してあります。あと、飲料水も一応確保してあります。ただ、マラウイ人は節水とか全くしないです。節電、節水という言葉は辞書にないみたいです。庭に水はまいているし、洗車をしているし、昼間でとても明るいのに電気とかガンガンにつけているしで、無くなって初めて止めるといった感じです。

世界人口は70億人に

 国連人口基金(UNFPA)の2011年版「世界人口白書」によると世界の公式人口は明日10月31日に70億人になるとのことです。日本人の初の人口減少が報じられている中、1999年の60億人からわずか12年で70億人に到達したことになります。(日本の2010年10月の確定値は、1億2805万7352人)

 国別では、中国が13億4800万人、インドが12億4200万人となっており、人口増加推移から見ると、2021年にインドが14億人に達して中国を追い越す見通しとのこと。ちなみに日本は10位でアフリカではナイジェリアが8位となっています。

 地域別に見ると、アジアに世界人口の60%(42億人)、アフリカに15%(10億人)が居住しており、実に75%がこの地域に住んでいることになります。アジアにどうしても目線がいくものの、アフリカの人口増加が著しく、アフリカの人口増加率は、年率2.3%を予想されていて、アジアの人口増加率1%の2倍以上で、今後、一気に人口が増える可能性があります。

 さて、マラウイはどうかというと、現在、マラウイの国家統計局による公式統計によると、マラウイの人口は2008年は1377万人で、1998年が993万人だったので、10年で1.39倍になっています。1977年は555万人で、約30年で、2.48倍となっています。人口増加率は、直近10年は2.8%とアフリカ全体の人口増加率を上回っています。1977-87は人口増加率は3.7%でしたが、1987-98はHIVの蔓延によるものと思われますが、2.0%と下がり、その後1988-08は2.8%と再び増加に転じています。すでに2011年の人口は1500万人を超えていると推定されており、今の勢いだと、10年もしないうちに2000万人を超えそうです。人口爆発を防ぐには家族計画の啓蒙活動が急務です。

 人口が増えると顕在化しそうなのが、食料や燃料などの問題です。個人的に非常に気になっているのが、森林の大幅な減少です。マラウイでは国民の90%以上が焚き木で食事などを作っています。一方で、人口増加に伴い、森林伐採が進んでいます。マラウイの森林率は、36.2%(FAO-2005)となっています。

 また、今後、急速な人口増加で、都市部への流入が見込まれます。現在(2008)、マラウイでは、85%の人が農村部で生活していますが、今後、人口が増加すると都市部への流入が加速化しそうです。人口が増えると治安も悪化すると思われます。都市の人口は、2008年の統計では、南部商業都市ブランタイヤが50万人、首都リロングウェが44万人、北部ムズズが8.7万人、南部ゾンバが6.6万人となっています。将来は、都市部と農村部の人口は50%-50%になると予想されています。

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20111030_マラウイの人口推移

20111030_都市部と農村部の割合

天然資源エネルギー環境省、JOGMEC子会社に探鉱権を付与

 天然資源エネルギー環境省は、日本の独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の子会社のスプリング・ストーン社に対して、南部のムランジェ山とその周辺地域でのボーキサイトとレアアースの探鉱権を付与したことをプレスリリースしています。

JOGMECは、カナダのゴールドキャニオン社とジョイントベンチャーで、マラウイにスプリング・ストーン社を設立しているようです。(JOGMECが80%、ゴールドキャニオン社が20%) 探鉱のオペレーションは三井金属の子会社の三井金属資源開発が行うようです。

リロングウェ中心部で日曜日に長時間停電

 今日の新聞によると、マラウイ電力公社が日曜日にリロングウェの新市街で光ケーブルの敷設による長時間停電をアナウンスしています。

 時間は、10/30の日曜日の07:00-17:00となっています。

 停電予定とされている地域は、

  • Lilongwe Hotel
  • Shire Building (Argos Shop)
  • Lilongwe NBS Bank
  • Lilongwe National Bank
  • Area 3 Flats

となっており、断続的な停電が発生する可能性のある地域は、

  • Area 3
  • Area 9
  • Lilongwe State Lodge
  • St Perters
  • Lilongwe Golf Club

となっています。

我が家も対象地域のようです。職場の方は、今日は電気が復活しています。

ケニア:首都ナイロビ市内における手榴弾爆発事件の発生に伴う注意喚起

? 日本の外務省は、マラウイの周辺国であるケニアの首都ナイロビで何者かが手榴弾を投げ込み爆発させる事件が24日に2件発生していることから、28日付で注意喚起を発しています。ケニアでは、9月中旬以降、1ヶ月の間にソマリア国境近くで外国人の誘拐事件が3件連続して発生しており、ケニア軍などによるソマリア過激派に対する作戦が実施されています。今回の事件がこれらに対する報復テロであるかどうかはわかっていません。

 また、昨日(27日)には、ソマリア国境近くで地元政府関係者の車両が武装グループの攻撃を受けて4人死亡しています。犯行手口からソマリア過激派の犯行と見られています。

(追記)

  28日付で日本の外務省は、ケニア北東州、沿岸州ラム県(ソマリア国境から60キロの範囲)について、「退避勧告」に危険レベルを引き上げました。それ以外のラム県については、「渡航の是非を検討して下さい」に引き上げています。

マラウイ政府、燃料不足解消のために300万ドル拠出

 深刻な燃料不足が続くマラウイですが、燃料不足解消のために政府は300万ドル(約2億5千万円)をマラウイ準備銀行を通じて、石油輸入社に拠出するようです。約20日分の燃料に相当します。

一時的には緩和されると思いますが、抜本的な対策とは言えないので、見通しは相変わらず不透明な気がします。

マラウイ大学講師、政府の対応を評価

 火曜日にムタリカ大統領は、マラウイ大学チャンセラー校の4人の講師の無条件復職を命令し、英国連邦首脳会合に出席のためオーストラリア訪問に向かったようですが、昨日、チャンセラー校講師が会見で、政府の対応を評価するとのコメントを出したようです。しかしながら、行動が先であるとして、全ての必要な処置が講じられた後に授業を再開すると述べています。

ドナー、マラウイに対して迅速な問題対処を要求

  財政支援推進派(Common Approach to Budget Support)と呼ばれる財政に対して直接的に支援アプローチを行なっている欧州連合、英国、ドイツ、ノルウェー、世銀、アフリカ開発銀行とマラウイとの会合が26-27の2日間、マラウイで行われているようで、昨日の会合では、ドナーが、マラウイに対して迅速に問題に対処するよう要求しています。財政支援推進派は、マラウイの統治や人権問題、そして、7月20日の反政府デモで多数の犠牲者が出たことを憂慮し、支援を凍結しています。

マラウイは、こうしたドナーの財政的支援が、昨年まで国家予算の30-40%を占めていました。今年度は、ドナーからの支援凍結により、ドナーからの財政支援が国家予算を占める割合は20%まで下がり、緊縮財政となっています。

ムズズ大学での暴動、15人の学生を逮捕

やはり、ムズズ大学で今日(10/26)の午前中に学資ローンを巡ってトラブルが発生しています。約700人の学生が学資ローンの対象だったようですが、満額となる55,000MK(約22,500円)を受け取ることが出来たのはわずか141人で、500人が半分に減額され、残りの学生は学資ローンを受けることが出来なかったようです。問題は、満額受給出来なかったことと、学資ローンの貸付にあたって一部の裕福な学生が受給出来ているため、怒りが爆発したようです。幹線道路(ムズズーカロンガM1道路)に倒木を燃やしてバリケードを作って抗議活動していたようですが、警察が催涙ガスなどを使って鎮圧し、学生15人(男子学生10人、女子学生5人)が逮捕されたとのことです。

学資ローンを巡っては、今年2月にも受給手続きの遅れからマラウイ大学のポリテクニック校で暴力的な抗議活動が行われました。