南アで洪水で40人死亡・不明、モザンビークでも

 南アフリカで昨年の12月下旬から今月にかけて続いている雨の影響で各地で洪水が発生し、死者・行方不明者が少なくとも40人以上になっているとのことです。マラウイの隣国のモザンビークでも大雨・洪水で少なくとも10人が死亡しているとのことです。

南半球は雨季に入っており、マラウイでも今月に入り連日雨が降っていますが、今のところ大きな雨の被害は出ていない模様です。少なくとも首都リロングウェは大丈夫です。南部のブランタイアの方が雨量が多いようです。マラウイは、物資、特にガソリンなどはモザンビークからの陸路に頼っており、こうした輸送が雨の影響で滞ると一気に物資・ガソリンが不足し、緊急事態になります。食料などはちょっと備蓄しておいた方がいいかな、と思ったりしています。

東芝、新興国テレビをアフリカにも投入

 東芝は、2010/11/29付のプレスリリースで電波の受信感度が弱い地域にも対応し、バッテリー搭載し電力の不安定な地域でも安定的な試聴が可能なパワーテレビシリーズをアセアン地域に投入することアナウンスしていましたが、中東・アフリカ地域にも投入することを発表しています。

 エジプト・カイロ郊外に建設中の工場で3月から生産を初め2013年度までに年産200万台に増やす目標とのことです。

いずれ投入すると思いましたが想像していたより早い展開ですね。売れると思いますが、他メーカーも真似しそうです。

マドンナ女学校プロジェクトが頓挫?マラウイ政府調査へ

 マドンナはマラウイの首都リロングウェ郊外にレイジング・マラウイ女学校(Raising Malawi Academy for Girls)を設立するとしていましたが、01/11付でウェブサイト(http://www.raisingmalawi.org/)に、また、01/13付の昨日の新聞上で声明を発表し、戦略の見直しについて述べています。具体的には、レイジング・マラウイ女学校では、500人の女学生しか受入れ出来ず十分でないため、数百名規模ではなく数千名規模の支援が出来る戦略に変更していきたいというものですが、これは事実上、レイジング・マラウイ女学校の建設が頓挫したと見られるため、政府のこのプロジェクトの状況について調査を行うようです。

 レイジング・マラウイ女学校は、リロングウェ市内から空港に行く途中15キロほどのところにあるLumbadzi地区近くのChinkhota村に建設が予定されており、今年(2011)の12月に完成し、500人の女学生を受け入れる計画でしたが、昨年から第2期の建設が全く行われておらず中断しているとのことです。

マドンナは最貧国でありHIV/AIDSやマラリアなどで苦しむマラウイの現状を知り、2006年にマラウイの孤児の食生活、教育、医療をサポートするNGO団体「レイジング・マラウイ(Raiging Malawi)」を設立してマラウイで活動を行なっており、この中の活動の一つとして、次世代リーダーとなる女性を育成するためにレイジング・マラウイ女学校を設立し、マラウイ内外から約500名の女子生徒を受入れて、2012年に開校する予定でした。マドンナは、2009/10の着工式、昨年の4/7に定礎式にそれぞれマラウイを訪問しています。

女学校建設にあたっては、用地の借用(99年間)をめぐって地元住民200人ともめて、マドンナ側が50万ドル(約4700万円)の補償金を支払い、政府が住民を強制退去させたりしています。

また、マドンナには二人のマラウイ人の養子がいます。2006年にマラウイ人のディビット・バンダくん(当時1才)を養子にしており、2009年にもマーシー・ジェームスちゃん(当時4才)の少女を養子にしています。マラウイの国内法では、養子縁組を行うには、18ヶ月以上のマラウイ在住が必要ですが、いずれもこの条件を満たしておらず例外として認められています。特に2009年には一度却下されたのを不服とし、上訴して高等裁判所が認めています。いずれのケースも人権団体から非難の声をが出ていたようです。

日本がマラウイへの今後も支援することを表明

 久しぶりに現地新聞のThe Nation紙に日本に関する記事が大きく取り上げられています。昨年の11月に新しく着任された寒川大使が2008年に横浜で開催された第4回アフリカ会議でおいてODA(政府開発援助)での40億ドルの円借款とは別に無償資金協力、技術協力を2012年までに2倍とすることを約束しています。また、マラウイに対しても今後も支援を続けていくことを改めて表明しています。

米国、マラウイに電気供給改善のために530億クワチャ(約300億円)を支援

 米国の米国ミレニアム挑戦公社(Millennium Challege Corporation)が5日に電気供給の改善のために3億5070万ドル(約300億円)の支援を承認しています。米国ミレニアム挑戦公社とは、米国政府が2004年に設立した新しい無償資金援助の仕組みです。ブッシュ大統領が2001年のテロを契機にテロを生む背景となる貧困削減のために新たに資金を拠出し、この運営する組織としてこの米国ミレニアム挑戦公社があるそうです。

 いずれにせよ、この支援を有効に活用して電気供給を改善してほしいと思います。ただ、このプロジェクトが着手されると停電が今まで以上に頻発するかも知れません。

リロングウェ水道局、5100万クワチャ(約2900万円)の使途不明金

 リロングウェ水道局で会計監査で5100万クワチャ(約2900万円)が使途不明金となっており、2名の水道局職員が逮捕されています。ただ、警察は、この二人が関与しているのは、600万クワチャ(約360万円)だけと見ており、さらに多くの逮捕者が出るだろうと見ています。

いつも思うのですが、国の経済規模に対して横領された金額が大きすぎます。

マラウイ大統領、アフリカの指導力ランキング17位

 ケニアの東アフリカマガジン(2010/12/27-2011/01/02)の特集で、2010年アフリカの指導力指数でマラウイ大統領がアフリカ52カ国中17番目(53.04)にランクされています。このアフリカ指導力指数は、東アフリカマガジンがモ・イブラヒム基金のアフリカ統治指数、民主主義化指数、国際NGOのフリーダム・ハウスの報道自由指数、国際NGOのトランスペアレンシー・インターナショナルの汚職度指数、国連開発計画の人間開発指数を重み付けしてランキングしているものです。

 1位がモーリシャス共和国のナヴィン・ラングーラム(83.54)、2位がカーボベルデ共和国のペドロ・ビレス, 3位がボツワナ共和国のイワン・カーマ、4位がガーナ共和国のジョン・アッタ・ミルズ(72.56)、5位がナミビア共和国のヒフィケプニェ・ポハンバ(71.07)となっており、「もっとも良い」Aランクにランクされています。

 下位にランクされているのが47位のジンバブエ共和国のロバート・ムガベ (22.62)、ソマリアのシェイク・シャリフ・シェイク・アフマド(22.41)、チャド共和国のイドリス・デビ(20.81)、赤道ギニア共和国のテオドロ・オビアン・ンゲマ・ムバソゴ(20.72)、スーダン共和国のオマル・アルーバシール(15.67)で、最下位がエリトリアのイサイアス・アフェウェルキ(12.14)となっています。

モ・イブラヒム基金のアフリカ統治指数では、マラウイは22位でした。 http://www.startthailand.com/startmalawi/news/43-22.html

新パスポートへの切り替えで出入国管理事務所に長蛇の列

 昨日、リロングウェの入国管理事務所の近くで仕事をしている友人からイミグレに長蛇の列が出来ていたと聞いたのですが、地元新聞にも記事になっていました。旧パスポートが昨年末に終了したため、新パスポートの手続きのためにリロングウェ、ブランタイヤのそれぞれの入国管理事務所で長蛇の列が年明けから出来ているようです。新パスポートへの切り替えは昨年(2010)の2月から発給を開始して、90,000パスポートがこれまで発給されたのことです。

インフレ加速の懸念

 昨年(2010)からじわじわとクワチャがドルに対して下落し価格が上昇していますが、年明けから、道路交通関係の手数料が大幅の値上げが報じられています。例えば、運転免許証の更新が5,000MK(32ドル)から、8,000MK(52ドル)と60%という大幅な値上げとなっています。また、電気料金が、同じく年明けから20.22%にアップすることが報じられています。このほか、水道料金、大学の学費なども値上がりしているようです。

 昨年から南アから輸入されてくる食料品なども少しずつ値上りしている気がします。例えば、セレスのジュースは今まで360MK前後だったのが420MKぐらいになっています。全体的に10-20%程度ジリジリと値上げりしているようです。また、クワチャードルのレートも公定レートは大きな変動がないのですが、街中でのドル現金の交換レートが1ドル=175MKから、1ドル=180-185MKとクワチャが下落傾向にあります。インフレが懸念されます。

政府発表によると、2010年11月のインフレ率は6.4%で、前年比-0.3%とのことでした。