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ナイジェリアのゼネスト、3日目に突入

 アフリカ最大の産油国であるナイジェリアで、政府による1日からの燃料補助金の打ち切りをめぐって労組と政府が衝突し、労組が9日からゼネストに突入し、経済が完全に麻痺しているようです。警察が催涙ガスなどで鎮圧にあたり、警察の発砲によると見られる死者も出ています。ガソリンの値段は、1リットルあたり約150ナイラ(約71円)で、以前の価格に比べると2倍強になったとのことです。

なぜ、この記事を取り上げたかというと理由は違うもののマラウイと状況が似ているからです。ただガソリン代は高騰したといってもマラウイに比べると比較にならないほど安いですね。マラウイは、380MK(190円)ですから。ナイジェリアにも出稼ぎの中国人がたくさんいるようで、エチオピアのアディスアベバの空港でナイジェリアの主要都市であるラゴス行きに大挙して乗り込む若い男性中国人が非常に印象に残っています。

マラウイ:暴動発生に伴う注意喚起

  日本の外務省が先日(1/5)の首都リロングウェのバスターミナル周辺のオールドタウン(エリア1、2)での警察と露店との衝突に伴う暴動についてスポット情報として注意喚起を行なっています。

 オールドタウンでの暴動は、昨年11/16と先週の1/5と2回起きています。いずれも市当局と警察が路上販売者を排除しようとして衝突しているものです。私自身は、2回ともこの暴動に巻き込まれそうになっているのですが、地方から上京してきたりすると暴動がいつ起きているかわからないので難しいところです。ただ、昨年の7月20日の暴動のときもそうですが、エリア3側からリロングウェ橋を渡って左手奥のエリア2のショップ周辺では暴動の度にいつもトラブっているので平常でも行くべきではありません。スリも常にいるようです。また、路上販売品の商品の中には盗品もたくさんあるので、掘り出し物があるといって喜んで買いに行く邦人の方がいますが、単に危ないだけでなく犯罪行為に加担することになるので、やめたほうがいいでしょう。先日の警察の摘発でも、少なくとも12人が盗品販売の疑いで逮捕されています。

南アフリカ:外国人誘拐事件(419詐欺事件)の発生に伴う注意喚起

 日本の外務省は、1月3日に南アフリカのヨハネスブルグのORタンボ国際空港から到着直後に韓国人親子(65歳の父親と娘)が誘拐され身代金を要求された事件について注意喚起しています。(韓国人親子は、1月5日に無事にヨハネスブルグ市内のソウェトで警察により救出)。

 この事件は、商談を口実に南アフリカに呼び出して誘拐・監禁し、身代金を要求するという手口で、ナイジェリアでこれを禁じる刑法419条にちなんで419事件と呼ばれているそうです。過去にも邦人が同様の手口で誘拐されそうになっているとのことで、注意が必要です。

 この韓国人の事件では、65歳の男性の妻にシンガポールの口座に1000万ドル(後に1万2000ドルに要求を変更)の身代金を振り込むように指示があったようです。逮捕された犯人は、6人でそのうち5人は外国籍(南アの人ではない)とのことです。

 こうしたきっかけは、スパムメールがきっかけだったりするようです。私のところにも、すぐにゴミ箱に入れてしまうのでよく読んでいませんが、例えばコートジボワールから国連の支援でインドネシアに亡命していて、再定住の支援のため投資してくれ・・・といったような内容の英文のスパムメールが届いたりしています。絶対知らない宛先からのメールを見ないことです。ORタンボ国際空港は、乗り継ぎで何度か利用しましたが、非常に胡散臭いです。空港に到着すると、すぐにポーターがチップ目当てに近づいてくるし、空港のチェックインカウンターの前には、正規の係官を装った人がチップ目当てだと思いますが、無理やり案内していたりします。空港職員とかも特に何も言わないので、かなり注意していないと見分けがつきません。ちょっとでも気を許すと置き引きやスリなどの被害に遭いそうで、空港施設内といえども細心の注意が必要です。

IMF、クワチャ切り下げの圧力を強める

 昨年の12月に国際通貨基金(IMF)の代表団が来て、政府と外貨不足について議論したようですが、公定レート(1ドル=166MK)と闇市場レート(1ドル=230-250MK)との差が以前として大きいため、ドルなどの外貨が闇市場に流入するのを阻止するために、クワチャをさらに切り下げるよう昨年末より求めているようです。具体的には、1ドル250MK程度までの切り下げを考えているようです。

 マラウイは、昨年の8月にIMFの要求に応えて、それまでの1ドル=150MKから、1ドル=165MKと対ドルに対して約10%の切り下げを行いました。IMFはこのときから切り下げは不十分であるという認識でした。マラウイは昨年は外貨の主要獲得源であるタバコの歳入が前シーズンより3割ダウン、そして、統治や人権問題などでドナーが援助を凍結したことから外貨不足がより深刻になっています。特に現在はタバコ市場のオフシーズンなので外貨不足が深刻化しています。このため、外貨の引き出しや持ち出しが非常に厳しくなっています。

 燃料不足、薬不足などから、燃料価格を昨年は2度値上げし、それに伴い物価が高騰、燃料不足がより激しくなるなど、負のサイクルに入っており、経済危機ともいえる状況になってきています。政府側は、これ以上のクワチャの切り下げは物価のさらなる高騰を招くとして反対していますが、本質的には現在の輸入超過状態のアンバランスが問題なので、輸出を拡大出来るように国の体質を変えていかないとまずそうです。具体的にはタバコに変わる換金作物への転換などです。マクロで見れば、切り下げは輸出に有利なわけですから。

 マラウイのメディアなどが常に意識しているのがジンバブエですが、ジンバブエでは、公定レートと闇市場レートの価格が大きくかけ離れたことにより、通貨への信頼がなくなり経済が破綻しました。現状のマラウイはそうした状況ではないと思いますが、メディアなどでは常に「ジンバブエ化」といったことを気にしています。

狂犬病で男性が死亡

 先週の水曜日に26歳の男性が狂犬病を発症し、南部の商業都市ブランタイヤのクイーンズエリザベス病院で死亡しています。この男性は昨年10月11日にブランタイヤのバス停で狂犬病の犬に咬まれて発症したとのことです。

犬に咬まれた場合、ただちに狂犬病ワクチンを暴露後接種する必要がありますが、マラウイでは、そもそも狂犬病ワクチンが不足していること、そしてワクチンが高価なため、一般のマラウイ人にとって入手が難しいことがあり、こちらが大きな問題となっています。この男性後も暴露後(犬に咬まれた後)にただちにワクチンを接種してれば助かった可能性が非常に高いです。

司法事務の公務員がストライキ

 司法事務の公務員が月曜日から給与のアップを求めて無期限のストライキを行なっているようで、司法機関が麻痺し、業務を停止しているようです。メディアの報道によると事務員の平均月収は100ドルで、2006年に40%のアップ、2009年に50%アップが政府により承認されたにも関わらず、実際には実施されていないとしています。一方で最高裁判所の裁判官には、6000ドルが支払われているとのことです。

事務員のストライキは今回がはじめてでなく、2010年2月にもストライキをしているようで、このときは、当時の大臣が今後について検討する、ということで収束したようです。結局、何もしなかったようですが。
なんか、個々が自己主張だけしているように感じてしまうのは私だけでしょうか?財源(原資)がない状態で給与アップを要求してもどう見ても無理ですよね。国全体がどうしたら発展するのかを議論せずに、権利だけ主張しても問題の解決は難しそうです。

ビクトリア滝のバンジーでロープが切れ、女性が落下

 ビクトリアの滝のすぐ下流、ジンバブエとザンビア国境に架る高さ110メートルの橋の上からのバンジージャンプが有名ですが、先月31日にこのバンジージャンプのロープが切れて観光客の22歳のオーストラリア人女性が落下したことが伝えられています。

 奇跡的にも女性は水面に全身をうち、鎖骨などを折ったそうですが命には別状がなく、両足が縛られた状態にも関わらず自力で泳いでジンバブエ側の川岸に泳ぎ着いたとのことです。

日本人にも人気で、このバンジーやラフティングなどにチャンレジしているようですが、医療事情の悪いアフリカですので、とてもお勧めできることではありません。

市民団体、政府との対話期限を3月に設定

 昨年の7月に全国規模の反政府デモを実施した市民団体は、20項目に渡る請願書を政府に提出しています。政府はこれに対して対話の用意があると言いながらも一方で、市民団体側の非難を繰り返し対応をとろうとしなかったため、市民団体は8月にも再度、全国規模のデモを実施する予定でしたが、国連の仲介によりデモは「延期」の形で回避されています。市民団体と政府側は、20項目の請願書に述べられている課題について協議していますが、協議の進みが非常に遅いため、対話期限を3月と設定したようです。協議は来週から再開するとしています。3月までに問題解決に道筋がつかない場合には、再び、デモを実施することを示唆しています。

 昨年の協議の中で進展のあったのは、閣僚数の削減と「学問の自由」を求めてストライキをして解雇された講師の復職ぐらいです。特にさらに悪化しつつある外貨不足、燃料不足、そして、クワチャの価値が下落し、物価が高騰し経済危機となりつつありますが、こうした深刻な問題についてはほとんど手がつけられていません。今シーズンは、今まで豊作だったトウモロコシ(メイズ)が一部の地域では不作が予想されることから、3月の時点でこうしたマイナス要因が重なると、昨年以来、すでにかなりストレスが溜まっているので、国民の不満が爆発しかねず、状況の推移を慎重に見守る必要がありそうです。

襲撃された米国の平和部隊の女性が死亡

 元旦にマラウイ北部のマラウイ湖のリゾート地カタベイで、新年のパーティで訪れていた米国の平和部隊の女性(35歳)が25歳のマラウイ人男性に突然刺されるという事件があったようです。マラウイ人男性は逮捕されましたが、刺された平和部隊の女性は病院に運ばれましたが死亡したとのことです。男は、平和部隊の女性が宿泊していたロッジ(Panja Lodge)から約100メートル程のところで酔いつぶれたように横になっており、助けようと近づいた平和部隊の女性の腹部を突然刺したとのことです。逮捕された男性は、精神異常であると見られているとのことです。

リロングウェ、バスターミナル周辺(エリア1、2)が平常化

 昨日の朝、警察と市当局が路上販売者を強制排除しようとして衝突となり、一部が暴徒化し、警察や車両などに投石、中国系、インド系商店などから商品を略奪するなどの暴動となり、30人が逮捕されました。昨日の午後に、警察と軍が配備され、また、かなり強い雨も降ったこともあり、沈静化されました。

 今日は、様子を確認してからの遅い出勤となりましたが、平常通りに戻っています。路上販売もいつも通りで、中国系商店なども含め商店なども通常営業、ミニバスも通常運行しています。前回(11/16)のときは暴動が夕方遅くまで続いたため、翌日は武装警察などが配備されましたが、今回は、昨日の早い時間に暴動も収まったこともあってか、警察も通常通りで、いつものように車の取り締まりをしています。

 取り締まっても、翌日にはいつも通りに戻ってます。これで2回めです。市当局もこれを教訓にして対応をしてほしいものです。結局、合法的に商売をしている人だけが被害に遭っています。今日は、遅い出勤ということもあり、ミニバスがつかまりにくく、結局、自宅から職場まで約4キロの道のりを歩きましたが、特に安全上の問題はありませんでした。昨日、道路に散在していたガラスの破片や投石された石などもきれいに片付けられていました。