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マラウイはアフリカ連合首脳会合の主催国でない!?

マラウイの副大統領カチャリ氏は、来月7月に予定されているアフリカ連合の定例首脳会合についてマラウイは主催国ではないと述べたことが速報で伝えられています。

詳細は、もう少し静観した方がよさそうです。ちょうど来月に迫り、大量虐殺の事案で国際手配されているスーダンのバシール大統領への対応が最近メディアで取り上げられていたところでした。マラウイで実施されない場合は、たぶん、アフリカ連合の本部があるエチオピアで実施されることになると思われます。

マラウイ、IMFから1億5700万ドルの長期融資、支援再開

故ムタリカ前大統領は、IMFからの指摘を無視し、IMFからの長期融資が凍結されていましたが、昨日の水曜日にマラウイを5/23-6/6の間に訪れていたIMF代表団が声明を発表し、現バンダ大統領配下において、1億5700万ドル(約125億円)の長期融資を行うことを発表しています。

IMFは、この長期融資の再開の条件として、通貨切り下げを昨年から要求しており、昨年の8月に前政権下でドルに対して10%の切り下げを実施しましたが不十分であると評価されていました。この時点で1ドル150MKから165MKとなりました。しかしながら、ブラックマーケットでは、250-300MKで取引されている状態でした。4月に前大統領が急死し、副大統領から昇格したバンダ大統領は就任から大胆に政策転換を行なっており、5/7にクワチャを50%切り下げ、変動相場制を導入しました。これにより、クワチャは、1ドル250MKとなり、6/6現在は276MKとなっており、ブラックマーケットは事実上排除されています。こうしたことをIMFが評価し、支援の再開を開始したようです。

ブラックマーケットでの燃料価格がダウン

そういえば、前政権下では恒久的な燃料不足が続き、ブラックマーケットが活況を呈し、近隣諸国からの密輸されたガソリンが公定価格の約2倍で売られていましたが、前大統領が急死後、周辺国との関係も改善し、ドナーやザンビアからの燃料の直接支援や南アフリカからの3500万ドルの支援を受けて燃料供給が安定化したことを受けて、ブラックマーケットの価格が大きく下落し、事実上、ブラックマーケットは消滅したようです。現在、ガソリンは1リットル490MK(157円)で取引されていますが、あるブラックマーケットでは、450MK(144円)で取引されていたとのことです。

ブラックマーケットでのガソリンは品質が怪しく違法であることから、燃料がガソリンスタンドで安定供給されるなら誰も買わなくなるでしょう。

アフリカ連合首脳会議の日程

マラウイが主催国となる次回のアフリカ連合の定例会議ですが、2012/07/09~2012/07/16の日程で、リロングウェのシティセンターの中国の援助で建設された「ビング・ワ・ムタリカ国際会議場」で開催される日程となっているようです。首脳会議は、最後の2日間である7/15-16に予定されています。

マラウイの国旗、旧国旗が復活

復活した旧国旗 マラウイの独立の象徴でアフリカ大陸の希望と自由の夜明けを表していた旧国旗は、2010年7月29日、故ムタリカ前大統領が、十分に経済発展をしたとして、半円の太陽から全円の太陽である国旗に変更し承認されていました。今週の月曜日(5/28)に、この独立の象徴である旧国旗に戻す法案が通過し、大統領の署名がされ次第、正式に旧国旗が復活するようです。

2010/07-2012/05までの国旗左が2010/07-2012/05までの国旗になります。前回の国旗変更のときには、たしか免許証とかに国旗があって、国にお金がないのにお金の無駄遣いだと言われていました。 学校とか必ず国旗を掲げていますが、古い国旗って、きちんと残っているんでしょうか?どうでもいいけど、ウィキペディアは更新は早いですね。しっかり旧国旗に戻されています。

マラウイ準備銀行、新紙幣を発行

マラウイ準備銀行は、新紙幣を水曜日(5/23)に発行し流通を開始したようです。今回、新しい最高紙幣として1,000MK(320円)が導入されています。このほか、500MK, 200MK, 100MK, 50MK, 20MKも新しい紙幣となったようです。1, 5, 10MKのコインも新しくなったはずです。旧紙幣は、マラウイで最初の独立運動家とされるジョン・チレンヴェが、全ての紙幣の肖像となっていましたが、新紙幣は、紙幣の種類によって肖像が異なっており、最高額紙幣である1,000MKは、初代大統領のカムズバンダの肖像のようです。なお、旧紙幣は1年間併用出来るようで、来年の5/22まで使えるようです。

マラウイの物価水準からすると、5,000MK, 10,000MKといった高額紙幣がほしいところです。今年後半ぐらいからの流通かと思っていましたが、クワチャの切り下げもあってか、思っていた以上に早い流通となったようです

ウラン生産業者パラディン社の賃上げスト収束

通貨がドルに対して約50%切り下げられたことを受けて、ウラン生産業者であるオーストラリア拠点のパラディン社の労働者が66%の賃上げを要求し、ストを先週の金曜日から行なっていたようですが、経営側は半年間の消費者物価指数に従って賃金を見直すということで労使間で合意がなされ、ストが収束し、水曜日の夜から生産が再開されたようです。

ガソリン、380MKから490MKへ

5/7にマラウイの通貨クワチャはドルに対して49%切り下げを実施し、公定レートと市場レートの乖離を是正しました。

これに伴い, 5/11の金曜日にマラウイ燃料規制局(MERA)は、燃料価格の引き上げを発表し、ガソリンは29%値上げされ、380MKから490MKに、ディーゼルは、360MKから475MKへと31%値上げしています。電気料金も値上げされ、1キロワットあたり平均9.83MKから16.06MKと63%の値上げ、液化石油ガスは1キロ819.08MKから1298.50MKと59%値上げとなっています。

通貨切り下げ前後を考慮すると円換算では、380MKは190円、490MKは157円となり、燃料価格はやや下がった形になります。ただ、クワチャしか持たないマラウイ人にとっては関係ない話で、この価格上昇に伴い、物価は上昇せざるを得ません。特にミニバスや輸入品は大きく料金があがりそうです。バスは土曜日から値上げしているようで、30-40%程度の値上げが見込まれます。昨年から見るとすでに物価は2倍以上になるので、かなり厳しい状況です。今後は、物価高騰分の40-50%の賃上げ要求ストなどが全国的に起きるかも知れません。気になります。

マラウイクワチャ、50%切り下げへ

政府は、マラウイ・クワチャの切り下げを本日(5/7)に発表しています。1ドルが168MKから250MKと49%大幅に切り下げています。(当初は40%の切り下げが予想されていました。)闇レートでは、250-300MKで推移していましたので、これで通貨の信用不安要素であった市場レートと公定レートとの差が解消されることになります。

IMFの要求に応えたことになります。これで一時的に物価が急騰することになると思いますので、どう舵取りをしていくか新大統領の手腕が問われることなります。

マラウイ大統領、スーダン大統領のAU首脳会合の出席を阻止へ

マラウイの首都リロングウェで7月(6月下旬だと思ったのですが7月みたいです。)にアフリカ連合の首脳会合が開催される予定となっています。この時のスーダンのアル・バシール大統領が主席するか否かが焦点となっていますが、ジョイス・バンダ大統領は、アフリカ連合に対して、彼の出席を見合わせるように要請したことが金曜日(5/5)に明らかになったようです。

スーダンのバシール大統領は、現役の大統領でありながら、スーダン西部のダルフール地区で大量虐殺を行った行為に対して国際刑事裁判所が国際手配をしています。昨年の東南部アフリカ市場共同体(COMESA)の首脳会合がリロングウェで開催され、故ムタリカ大統領がバシール大統領を受け入れたことから西側諸国など国際社会から強く非難を受けていました。スーダンはアフリカ連合加盟国であるため、出席する権利が当然あると主張していますので、今回、バンダ大統領がアフリカ連合側にボールを投げたことは賢明ですね。