最新

マラウイとタンザニアの資源をめぐる国境紛争

マラウイとタンザニアの国境紛争は、植民地時代からあるようですが、最近、資源問題を巡って再燃し、両国間で協議を行なっていますが進展が見られていないようです。事の発端は、昨年の10月にアフリカの探鉱を行なっている英国拠点のSurestream石油社に対してマラウイ政府がマラウイ北部での天然ガスと石油について探鉱権を与えたことによるものです。マラウイは、タンザニアの国境部分については湖沿岸が国境であり、湖はマラウイ領であると主張しています。しかしながら、資源があることが有望視されており、資源が見つかるとこの資源を巡って、マラウイとタンザニアで領土問題が激しくなると見られます。8月に両国間で会合がもたれたようですが、平行線で、来週(09/10-14)に再び会合が持たれるようです。

ガソリン、486.60MKから539MKに

マラウイ燃料規制局は木曜日(9/6)に世界的な燃料価格の上昇に伴い、燃料価格の値上げを発表しています。金曜日(9/7)から適用されているようです。マラウイでは、5/7に通貨クワチャがドルに対して49%の大幅な切り下げを実施、これに伴い、5/11に燃料価格を引き上げています。今回の値上げによりガソリンは、1リットルあたり486.60MKから539MK(約151円)となり、灯油は、390MKから434.30M(約122円)となるようです。

クワチャは、5/7の切り下げを実施したときは、1ドル250MKでしたが、現在は、285MK前後で推移しているようです。また、ガソリンは、日本でも4週連続で上昇しており、レギュラーガソリンは、148円前後で推移しているようです。日本国内でもこの4週で約8円の値上げとのことですので、今回のマラウイの値上げは仕方ないことですが、マラウイは、クワチャを切り下げ以降、物価上昇が続いており、マラウイ大学などでは、賃金の大幅アップ(+113%)を求めて教職員のストライキなどが行われているようです。

タンザニア、マラウイ湖の50%の領土を要求

昨年のマラウイ湖北部の石油、天然ガスの探鉱を発端に、マラウイとタンザニアのマラウイ湖の領土紛争が再燃し、先月会合を持ち、今月再度会合が持たれたようですが、タンザニアはマラウイ湖の真ん中、つまり50%の占有率を主張し、マラウイとの対立を強めています。マラウイは、マラウイ湖はマラウイのものであり、国境はマラウイ湖沿岸であると従来どおりの主張です。

領土問題はどこの国でも厄介です。特にアフリカは植民地時代に一方的に国境を作られているので、話しはさらに複雑です。

マラウイ、資金難でパラリンピック参加を辞退

ロンドンオリンピックが無事に終わり、パラリンピックが8/29-09/09の日程で行われますが、マラウイは資金難を理由に参加を辞退するようです。マラウイからは陸上に男子1名、女子1名が参加する予定だったようです。

次回, 9/2のTBS世界遺産は「マラウイ湖国立公園」

次回のTBSの世界遺産は「マラウイ湖国立公園」だそうです。アフリカで3番目に大きな湖で大地溝帯で形成されたマラウイ湖です。シクリッドという魚が800種以上生息されていると言われていて、淡水のガラパゴスと呼ばれているところです。

マラウイ湖は、現在、タンザニアと地下資源を巡って少し揉めています。マラウイ湖北部で探鉱が行われていますが、もし十分な地下資源が見つかるとちょっと大変なことになりそうです。

マドンナ、マラウイ人小児外科医の育成支援へ

マラウイの子供たちへの支援を行なっている米国の歌手マドンナですが、今回、新しい取り組みを始めたようです。マドンナは日曜日に声明を発表し、慈善団体のレイジングマラウイを通じて、マラウイ人の若い小児外科医の育成のために5ドル以上の寄付を呼びかけています。

マドンナは、2010年12月にリロングウェ空港近くに女学校を建設するはずでしたが、多額の資金の不正流用が明らかになり断念、その後、しばらく動きが凍結されていましたが、今年に入り、米国のNGOを通じて学校建設の資金を提供することを表明しています。そして、今回、さらなる新しい支援の動きとなっています。

IMF、マラウイへの1億5620万ドル(約125億円)の拠出を承認

IMFは、マラウイに対して今後3年間に1億5620万ドル(約125億円)を拠出することを承認しています。

マラウイは、昨年の7月に急死した故ムタリカ大統領が通貨切り下げなどを拒否し、IMFのプログラムから外れているとして、支援が凍結されていましたが、今年の4月以降、昇格したバンダ大統領政権下で国際収支改善に向けて積極的に取り組みを開始し、5月には、ドルに対して50%の通貨切り下げを実施するなど、マクロ経済の体質改善に向けての取り組みが評価され、今回の拠出承認となったようです。マラウイは、現在鈍化した経済成長を現行の4%台から6%台に引き上げていくことが目標となっています。

マラウイへの支援加速、英国、世銀、アフリカ銀行

先週、世界銀行、アフリカ銀行が相次いで、現在、マクロ経済の構造改革に挑んでいるマラウイのジョイス・バンダ大統領を支援するための多額の拠出を表明しています。世銀は、先週の火曜日に経済安定のために、1億5000万ドル(約120億円)の拠出を承認し、先週の金曜日に、アフリカ銀行も貧困改善のために、4000万ドル(約32億円)を拠出することを表明しています。

英国もすでに4700万ドル(約37億円)の支援計画に対して、3700万ドル(約30億円)の追加支援を決めています。

5月の通貨切り下げで、生活は厳しくなったようですが、構造改革はゆっくりと進んでいるようです。マラウイは2014年が大統領選挙になるはずなので、今年、来年と政権が安定している間にどこまで構造改革が進むかがポイントだと思います。

リロングウェ、路上販売者排除

金曜日(7/20)の早朝に路上販売者を排除するために警察と市当局が動員され、リロングウェのオールド・タウンで、一部の路上販売者と警察との間で小競り合いがあったようです。この日は、事前に通達された排除期限であったたため、多くの店はあらかじめクローズされ、警察も配備されたために大きなトラブルには発展しなかった模様です。

7/20は、昨年、前政権下で反政府デモがあった日で20人の方が犠牲になった日でした。