地震で思う、連絡方法、情報入手手段

 まさか海外から日本へ安否確認をとるようなことになるとは正直考えたことがありませんでした。やはり複数の連絡手段を持っていないといざというときに厳しいなぁと思います。今回、複数の連絡手段を使って、日本の家族の安否確認をしました。具体的には、

  • マラウイの携帯電話(TNMとAirtelの2つ)
  • 日本のドコモの海外対応の携帯
  • インターネット(電子メール)
  • スカイプアウト(スカイプ経由での日本の電話への連絡)

と言った感じです。

 日本への連絡は、海外からだと国内とは回線ルートがたぶん違うからだと思いますが、意外と連絡が出来たりします。(もちろん一発で通じるわけではないですが。)

 もっとも今回は、TNMは全く使えず、Airtelだけでした。いざというときのためにやはり、2つ以上の携帯電話があったほうがいいと思います。興味深かったのが、日本への接続がビジーだったからだと思うのですが、中国語や韓国語でアナウンスが返ってくるんです。たぶん、ローミングの途中でNGが返ってくるためだと思います。

 もう一つはスカイプアウト、スカイプから固定電話や携帯電話にかけることが出来る有料のサービスです。スカイプアウトはダメかと思ったのですが、やはり回線ルートが違うためか、こちらもうまく利用することが出来ました。もう一つは、メールですね。携帯で音声はダメでもメールが送受信出来たりします。こうしたサービスをうまく組み合わせる必要がありそうです。

 情報入手は、やはりインターネットが確実。ただ、これも1つのインターネットサービスプロバイダだとうまく日本に接続出来なかったりするので、お金が許せば複数持っておきたいです。私は職場ではMTLのUSB通信機器でインターネット接続していますが、日中突然、DNSサーバーからの応答が返ってこなくなったり、日本へのネットアクセスが出来なくなったりするので、バックアップルートとして、AirtelのUSB通信機器を使っています。Airtelの方は特に通信プランを選択していないときは、データ送受信量に応じた完全従量制なので、使った分だけの支払いになるので便利です。MTLとAirtelは日本までの回線ルートが違うので、MTLはダメでも、AirtelはOKということがよくあります。ただAirtelは、私が使うエリアでは電波が不安定なのがホント残念です。MTLは電波は非常に安定しています。

 あと、今回は自宅はNHKワールドが入るのですが、通常は海外外国人向けの番組しかやっていないのですが、地震のため、NHK総合の地震の特別放送をそのままNHKワールドに流してくれたので、助かりました。二か国語放送で日本語と同時に英語でもリアルタイムに通訳して中継しているようです。今回、NHKは、Ustreamでインターネット経由でもNHK総合を流しているようなので、ネットが遅いマラウイでは無理ですが、日本国内やブロードバンドインターネットが出来る国であれば、そのまま見れて本当に助かったと思います。(注:有料のNHKプレミアムであれば在外日本人向けなのでNHK総合が見れます。)

 そのほか、ツイッターとかも本当に情報がリアルですね。

今回、TNMにはやられました。日本への連絡が通じていないのに、勝手にどんどん課金されているんです。一度も日本にかかっていないのにいつの間にかプリペイドの残高がゼロになっていてびっくりです。ホントに腹ただしい限りです。

しかし、今ものすごい雨が降ってます。まさにバケツをひっくり返したような降り方です。雨漏りが心配・・・ (23:33)

東北地方太平洋沖地震,マラウイからはAirtelが通じやすい

 日本で三陸沖を震源とする地震(M8.8)が発生し、宮城県北部で震度7、東京23区でも震度5強となっています。日本時間で14時46分ですので、こっちの時間(マラウイ)だと午前7時46分でした。ちょうど出勤直後だったので気づくのが遅く、SMSでの連絡を受けて状況を知りました。マラウイから日本への連絡は、TNMは全く通じず、Airtelで何回かかけると通じるようで私も慌てて家族への安否確認をしました。

 自宅が都内にあるので、どういう状況か気になるところですが、ここからだとどうにもなりません・・・

 あとたまたまブログをチェックしていたら、マラウイなどのアフリカ諸国に派遣される協力隊の方が福島県二本松訓練所での派遣前訓練の修了式だったんですね。二本松市は震度6強ということなので気になります。私は職場なので見てないのですがNHKワールドが通常放送を切り替えて生中継しているようです。

こういうときに大使館とかの危機管理能力が問われます。以前生活していたラオスの在ラオス大使館は在留邦人向けに地震発生を知らせるメールを即時に送信しています。でも、ここマラウイは、そもそもメーリングリストすらありません・・・とほほ。

連日、よく雨が降ってます

 昨日のちょうどお昼ぐらいから断続的に雨がずっと降ってます。昨日もタイミングを見て雨が止んだら職場から帰ろうと思ったんだけど、午後はずっとシトシトと雨。夜は少し落ち着いていた気がするけど、朝方からずっと雨で、止む気配がないので、傘をさしての出勤です。スラックスの裾部分は泥が跳ねてしまってひどいことになってます。今、お天気が小康状態なので止んでいるのかなぁと思って外を見ると、音もせずシトシト降ってます。終日、雨が降ることは少ないのですけどね。しかし雨が降ると、暑くもなく寒くもなくで、首都は標高が1050mと高いこともあって、ちょうど良い温度だと思います。最高気温が27,8度、最低気温が18度ぐらいですので夏服でちょうど快適な気温です。

この雨、南部の方もたぶん降っているはずですので、これでトウモロコシ(メイズ)の生育もなんとかなるといいですが・・・

10クワチャの攻防

IMG_3918_edited-2 1週間に一度くらいの頻度で、リロングウェのバスターミナル(バスデポ)から新市街となるシティセンターまでミニバスを乗る機会があるのですが、2月からガソリン代が値上げされ、片道100クワチャだったのが、110クワチャとなり、毎回乗客と車掌がもめるシーンに出くわします。ガソリンが256.20MKから290MKで13.2%の値上げ、ディーゼルが 231.20MKから260MK(約150円)なので、12.4%の値上げなので、10%値上げは適正なのですが、必ず、100MKはお札1枚でキリが良いこともあり、あと10MK(約6円)を払わない乗客がいます。若干話がややこしいのが、市内のショップライト前からシティセンター、あるいはシティセンターからバスターミナルに行く場合は、100MKなんですね。これはたぶんミニバス同士の客の取り合いが異常に激しいからです。つまり、バスターミナルからシティセンター方面にいく人だけ110MK払うことになるので、客も微妙に釈然としていないようです。距離的には、バスターミナルからショップライトまで1.5キロぐらいあるので、10MK多く払っても良いと思うですが・・・

 昨年の9月に新聞代が、100MKからデイリータイムスが120MK,ネーションが 130MKとなり、ミニバスも110MKと、結構小銭が必要な機会が増えました。小銭が無いと、お釣用の小銭を準備しておくなんてことは無いので、運悪くお釣りがないのとちょっと面倒です。なので、週末とかに買い物に行った場合、必ず500MK紙幣(一番高額の紙幣で約285円)でお釣りをもらうようにしています。

アフリカンチューリップ(火炎木)とカッシア

 1月中旬ぐらいから咲いていたアフリカンチューリップ(火炎木)ですが、もうそろそろ終わりそうです。最初は、樹冠の部分しか咲いていなくて、高くて遠いので花の様子がよく見えなかったのですが、少しずつ下の方まで咲いてきて、あまり高くない木だと目で見える場所でも咲いている様子がよくわかるようになりました。

 あと、昨年(2010)は3月後半から4月前半ぐらいに咲いていた黄色のカッシアの花ですが、今年は2月初旬ぐらいから咲き始めていて、もう花の時期が終わりそうです。昨年はもうほとんどその頃は雨が降っていなくて澄み切った空に黄色の花が本当によく映えていたのですが、今年は、まだ雨季の中ということで、ちょっと今ひとつな気がします。日本では桜の花が毎年ほぼ同じ時期に開花するので、ついつい油断してしまうのですが、こっちのジャカランダ、火炎樹、火炎木、カッシアといった花が咲く時期は年によって結構バラツキがあるようです。日本みたいに気温とかから開花予想とかしたら面白そうだと思うんだけど。

アフリカンチューリップ(火炎木)

アフリカンチューリップ(火炎木)カッシア
本当は一眼レフカメラでしっかり撮りたいところなんですが、リロングウェ市内で一眼レフカメラを取り出すと非常に目立つので難しいです。コンパクトデジカメが精一杯といったところです。リロングウェ市内で一眼レフカメラを持ち歩いているのを見たのはこの1年で5回もないと思います。見かけたのは欧米人旅行者でした。

マラウイでは、大変なWindows Update

マラウイでは、大変なWindows Update 今週末は比較的穏やかな週末でしたが、この2週間、Winodows Update作業に追われてました。

 最初の1週間は、自分の使っているパソコンのWindows 7 サービスパック1の適用作業。SP1は、マイクロソフトが 2/23に一般公開しています。適用すべきパソコンは2台。1台は、Windows 7 の32bit版、もう1台は 64bit版。

 ダウンロードサイズは、PCの構成や修正ファイルの適用状況で決まります。32bit版のは最初は60MBぐらいのダウンロードで済みそうだったのですが、ダウンロード途中で失敗すると、全部ダウンロードするようになっているらしく、たしか500MBぐらいのアップデートファイルのダウンロード。もう1台は64bit版。こちらも最初は、100MBぐらいのダウンロードで済みそうだったけどやっぱり途中でダウンロードが失敗して、結局こっちは900MBのダウンロード。

 トータルで1.5GBぐらいのダウンロードになるのですが、回線が遅いマラウイだと、これが目茶苦茶時間がかかります。Globe回線が相対的に速い(128-256Kbps程度)ので利用したいのだけどデータ転送量の上限があるので使いたくない。そこで、MTLの無制限のインターネット回線(64-128Kbps程度)でダウンロード。でも、実際の実効転送速度は、バラツキがあるものの10-20Kbps前後。これは1MBの転送で約1-2分かかる計算。つまり、1.5GBで順調にダウンロードして1500分-3000分で25-50時間。つまりずっとダウンロードし続けても2-3日かかる計算。実際に、64bit版のSP1は900MBありましたが、金曜日の夜からサービスパックのダウンロードを始めて、インストールが終わったのが、日曜日のお昼すぎでした。

 次の1週間は、知人のパソコンの整備。日本から中古のノートPCを譲り受けて持参されたのですが、確認したところ、Windows XPでサービスパックが全く適用されていない状態。この状態では免疫のない状態のようなもので、コンピュータウイルスだらけのマラウイではあっけ無く感染してしまいます。さらに悪いことにすでに日本でウイルス感染済み。結局、ウイルスを駆除して、SP2、SP3と適用。SP3を適用してからも100以上の修正プログラムが提供されていて、結局数百MBのダウンロード。Windows Updateだけで2-3日かかりました。

 ブロードバンド回線の日本だと、数十秒から数分でダウンロードされる修正プログラム。ここマラウイでは数時間~数十時間です。お金も時間もかかるので、とにかく日本にいるときにきちんと最新化して持参されることを強くお勧めします。こっちでウイルス感染するとホント厄介です。悪質なウイルスに感染するとシステムファイルを損傷し再インストールするしか手がありません。リカバリCDしかない状態だと修復出来ず、データも全て消えて購入時の状態に戻るだけです。リカバリCDというよりリセットCDなので気軽に利用できないんですよね。

 あと、無償版のウイルス対策ソフトではなく有償版のウイルス対策ソフト(ノートンとかウイルスバスターとか)をインストールしましょう。通常、無償版はファイアウォール機能がなかったり、インターネットアクセス関連もセキュリティ機能が弱いか付属していないのでウイルス検知が出来ずすり抜けて感染してしまいます。どうぞご注意を。

ムナジロカラスとバッタ

 最近、自宅の庭はムナジロカラスに占拠されてます。芝生にいるバッタを捕食するのが目的のようです。バッタの方は、危険を察知しているのか、それとも家の外灯に集まってくるのか、最近は朝、家のドアのところにバッタがたくさん隠れています。今日は、10匹以上のバッタがいてびっくり。油断すると家の中に入ってこようとします。カラスのおかげでほかの野鳥がすっかり影をひそめてしまいました。羽アリが一段落したと思ったら、バッタという感じです。

 マラウイでは、雨季に入ってしばらくすると、大きなナタを振り回して、雑草の草刈をいたるところでしています。雨季の風物詩といった感じです。そのため、バッタの居場所がなくなり、よく目に付くのでカラスも捕食しやすそうです。

 職場のところにあるグランドにもカラスが50-100匹ぐらいいたりします。やはりバッタが目当てなのでしょう。

 以前生活していたラオスでは、カラスはなぜかいなかったのですが、南部アフリカでは、このムナジロカラス(Pied Crow)が、日本の黒いカラスのように街中で良く見かけます。

ムナジロカラス
ムナジロカラス
ムナジロカラス

バッタ

バッタ

テレビ東京「カンブリア宮殿」

 3/3放送のテレビ東京の「カンブリア宮殿」(22:00-22:54)という対談番組で藪中三十二(やぶなかみとじ)前外務省参事官がゲストとして招かれ、「世界で勝つ交渉術 日本外交の未来を読み解く」のテーマで対談したようです。この中でマラウイへの国際協力の事例が取り上げられたそうです。私はまだ残念ながら見ていませんが、ツイッターや友人からのメールで知りました。

 マラウイはたしかに青年海外協力隊が派遣して40周年、派遣総数は世界一だそうですが、その効果があるかというと、????・・・・となります。マラウイの首都リロングウェの街中を歩いていても、「チャンチュー」と中国人をはじめとするアジア人蔑視の罵声は日々浴びることはあっても「日本人ありがとう」と言われることはありません。そもそも、そんなに日本人が国際協力活動をしていることを知っている普通のマラウイ人がどれくらいいるでしょうか? 40周年を喜んでいるのは一部の関係者だけではないでしょうか。

 でも、国会議事堂を作ったのはどこの国? 現在、5つ星ホテルを作っているのはどこの国?と聞けば、ほぼ全員のマラウイ人が「中国」だということを知っていると思います。マラウイが台湾と関係を絶ち切って中国に切り替えたのは2008年です。まだ3年しか経っていないんです。

 要するに、やり方が悪いんです。きちんと活動しているんだから、新聞、ラジオ、幹線道路に横断幕、活動している拠点には、日本が技術援助してますよ、草の根活動してますよ、ってステッカーや看板をたててアピールして良いと思います。テレビが入っていないのは、マラウイの電化率は7-8%ぐらいでテレビ普及率が異常に低いからです。個人的には途上国では幹線道路上の横断幕は効果的だと思います。あと、幹線道路横の看板です。以前に活動していたラオスでは、日本が小学校などに無償援助などをやっていて学校の門のところに無償援助したという看板が立っており、ラオス人はみんな知っていて、日本の支援の仕方を理解してくれていて嬉しかったです。結果的に協力する方にも力が入るわけです。

マラウイ・台湾 ステッカー、看板の効果は抜群です。私の職場は2000年に台湾が支援していたようですが、それが容易にわかります。というのも今も台湾が援助したというステッカーや看板があるからです。看板やステッカーは明確な理由が無い限り、取り外さないですからね。

 青年海外協力隊のようにお金でない、草の根活動は非常に見えにくいです。でも特にマラウイは治安が他のアフリカ諸国に比べて良いこと、国土が狭いこともあり、全国にボランティアが100人近く活動しているのだから、もっとストレートにアピールすべきでしょ、と思います。それをボランティア個々に求めてもダメです。だって2年間の任期が終わって帰国するんですから。アフリカにモノをあげる援助はダメなことは明らかで、駆け引きなしに自助努力を促す日本の草の根援助は、本当に胸を張れることなのだからアピールしましょう。やはり日本の国としてきちんと存在感を出す努力をすべきだと思います。それが国益につながると思います。国際協力の可視化は非常に大事です。

 

中国が援助し、昨年(2010)の5月に完成した国会議事堂

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中国の援助で建設が進む、5つ星ホテルと国際会議場(下)

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雨漏り

IMG_3866 先日、客間が雨漏りしていたので屋根を修繕してもらいました。マラウイの屋根は写真で見てもらうとわかる通り、波形のトタン屋根です。我が家の場合は、内側の天井が板張りになっていて、その隙間からポタポタと雨漏りしているようです。雨漏りする箇所は決まっているわけではなく、また雨が降ったからといって必ずポタポタとするわけではありません。どうやら、トタンを留めているビスネジの隙間から雨水が沁み込んでいるようで、そこから沁み込んで、沁み込んだ量がある許容量を超えると隙間からポタポタと落ちてくるようです。なので、作業員がビスの上をアルミ箔で覆うような処置をしてました。これで、本当に雨漏りが防げているかは微妙です・・・


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リロングウェ川の様子

 マラウイの首都リロングウェ市内を流れるリロングウェ川です。雨季に入ったら水位がそれなりに高くなると思ったのですが、ほとんど変わっていない様子にちょっとびっくりしました。アジアだとすぐに水位が上がって大変なことになっているのですが。実際、かなりのスコールでもスコールが降っているときと、その直後は道路が川のようになって水が流れますが、1時間もしないうちに水が無くなります。割と平坦なので、地面にすーっと沁み込んでいくんでしょうか?

以下は雨季の2011/02/23に撮影したもの。雨が前日、終日振り続いていた後です。

リロングウェ川(雨季)

以下は、2010/08/07に撮影したもの。乾季です。

リロングウェ川(乾季)

写真はいずれもリロングウェ橋から撮影しています。