マドンナ訴訟、裁判所が訴訟を認める

 今年の3月にマドンナが設立した慈善団体「レイジングマラウイ」の従業員8人がマドンナを相手に不当解雇と給与未払いで訴えを起こしていることが明らかになりました。この訴えに対して、マドンナ側の弁護士は、訴訟の法的根拠がないと反論していましたが、8/17(水)に裁判所はこの弁護士の申し立てを棄却したようです。

これにより、マドンナを相手に裁判が進むようです。マドンナは財を投じて尽力していると思うのですが・・・

チャンセラー校、講師4人の解雇取消を求めて学生がデモ実施へ

 混乱するので書かなかったのですが、ゾンバにあるマラウイ大学チャンセラー校で、「学問の自由」の問題で、4月に解雇された4人の講師の解雇取消を求めて、明日木曜日(08/18)から、学生が座り込みのデモを実施するとしています。

先週の木曜日に決議されたようですが、全国規模のデモの8/17に予定されていたため、8/18に1日ずらしたようです。4月に強制閉鎖された大学は7/4から開校し、一部のクラスしか授業を行なっていない模様です。

反政府側、対話に進展がなければ4週間以内にデモ実施へ

 昨日(08/16)に、国連代表団の調停により、政府側、反政府デモ主催者は、共同声明を発表し、本日(08/17)に予定されていた全国規模の座り込みのデモは延期し、政府と反政府デモ主催者が対話で問題解決していくとしています。昨日、対話のため予備会合が開催されています。また、共同声明では4週間以内の座り込みデモの開催に同意しています。このため、対話に進展がない場合には、デモが実施されることになり、具体的な日程として9月17日という日程があがっています。

小麦粉の価格上昇に伴い、パン価格が高騰

 パンの価格が高騰しているようです。ネーション紙によると、スーパーPTCの食パンの価格は2ヶ月前は100MKでしたが、ドナーの支援凍結を受けて、緊縮財政の財源確保のため、パンなどの基本食品にも16.5%の付加価値税を導入したことなどにより140MKとなったそうですが、さらに、先週の月曜日にクワチャを10%切り下げしたことから輸入の小麦粉の価格が上昇し、160MKとなったとのことです。パン用小麦粉は、2011年6月は50Kg 5400MK(32$)だったのが、現在は、8000MK(47$)となったとのことです。

輸入品自体はクワチャ切り下げによって価格が上昇したほか、輸送コストも上昇しているためのようです。リロングウェのSPARの食パンも150MK(約75円)だったと思います。

マラウイ:明日予定されていた全国規模の反政府デモは延期へ

 ゾディアックやマラウイボイスによると、人権団体らが主催し明日予定されていた全国規模の反政府デモは、昨夜、国連チーム、警察と人権団体らと臨時の会合を開催し、不必要な犠牲者が増えることは望んでおらず、対話の機会が与えられることを望んでいるとし、今朝、リロングウェで記者会見を開き、デモの延期を発表したとのことです。

今日は、職場が停電したこともあり、私が知ったのも午前10時前です。職場の同僚とインターネットで知りました。情報を知らない人も多いので、なお混乱が予想されます。今朝の新聞でも野党がデモを支持するという記事がありましたし、英国在住のマラウイ人も英国のマラウイ大使館前で座り込みのデモをするなどの情報、軍が議事堂周辺に配備されたなど、緊張が高まっていた中での直前のキャンセルとなっています。

(追記1)国連が調停に入っているようで、午前11時から先月の嘆願書をベースにしての対話の進め方について、まとめるようです。ブランタイアでは、教会で予定されていた祈祷は予定通り行われているとのことです。

(追記2) 「中止」なのか「延期」なのか情報が錯綜していたようです。ゾディアック、マラウイボイスともに、当初、「中止」と報じてましたが、「延期」に訂正しています。

(追記3)人権団体の中でも、今回の「延期」については意見が割れているようで一部の強行派は、ブランタイアで予定通りデモを行おうとしているという情報もあり、もう少し状況を注視する必要がありそうです。

(追記4) 今回のデモについては、高等裁判所から中止を求める仮処分命令が出ていたようです。

マラウイ:明日予定されていたデモは延期に?

 まだ、詳細は未確認ですが、民間ラジオ局ZODIAKやマラウイボイスによると明日予定されていた全国規模のデモはキャンセルまたは延期になったようです。詳細はわかったらアップします。(10:27)

(追記)国連および国際的な団体が大統領と、デモを主催している人権団体らに対話をするように強く圧力をかけたようです。

7月20日の反政府デモで19人死亡、58人に発砲

 人権団体は、7月20日の反政府デモで、政府側の武力鎮圧で、19人が死亡し、58人が警察に撃たれたと報告しています。北部のムズズでは、21人以上が撃たれて、8人が死亡、1人が催涙ガスによる窒息で死亡、極北部のカロンガでは14人以上が撃たれて1人が死亡、首都リロングウェでは、7人が撃たれて死亡、ブランタイアでは、13人以上が撃たれて2人が死亡とのことです。

マラウイ:8/17に全国規模の座り込みデモ実施へ

 8月17日に予定されている全国規模の反政府デモについて、アナウンスが正式になされたようです。キャッチフレーズは、「Another Malawi is Possible(新しいマラウイは可能だ!)」のようです。7/20のデモはデモ行進でしたが、今回のデモは、政府に提出している嘆願書に対しての対応を求めて、各地で座り込みのデモを行うようです。デモは2段階で計画されており、

  • 第1段階は、大統領が嘆願書へ応じるための猶予として48時間の座り込みデモ。
  • 第2段階は、大統領が明確な返答をするまでの座り込みデモ。

を行うとしています。座り込みが予定されているのは、首都リロングウェ、南部ブランタイア、ゾンバ、北部ムズズです。赤いものを着用してデモに参加するように呼びかけています。おそらく月曜日の現地新聞にデモの告知が掲載されると思われます。首都リロングウェは、新国家議事堂前、ブランタイアはビクトリア通りのオールドタウンホールでの座り込みが計画されているようです。

 一方、政府側は、大統領がデモの中止を求めていることから当日のデモを阻止するために警察が排除すると見られています。今日のウイークエンドネーション紙にも、抗議活動が激しくなり、警察が対応が出来ない場合は、軍が出動することになるだろう、という軍報道官のコメントを報じています。

 当日、政府側がデモを強制排除することになると、先月のデモと同様に流血の事態が避けられない状況となりそうで、頭が痛いです。また、状況を静観する場合は、デモが長期化する可能性もあり、今後の政府側、反政府側の行動を注視する必要がありそうです。デモ当日にインターネットや携帯電話などのメディアが政府当局によって規制されなければ良いのですが・・・ 前回のデモでは、民間ラジオ局のデモ中継を政府が規制、ジャーナリストを拘束するなどの措置をとり、国内外から報道の自由が侵害されたことについて強く非難されていました。このときには、民間ラジオ局のデモ中継を中止しないとインターネットなどのメディアを切断すると圧力があったようです。とにかく平和的な解決を模索してほしいです。

マラウイ準備銀行総裁、タバコ市場を憂慮

 火曜日にマラウイ準備銀行総裁が、記者会見でタバコ市場について「非常に期待はずれで憂慮している。」とコメントしています。今年のタバコ市場はシーズンの約半分が終わったとのことですが、7/29時点で昨シーズンの売上高が、3億3400万ドルだったのに対して、今シーズンは1億1800万ドル(約95億円)と前年度のわずか35%にとどまっています。マラウイの外貨収入の約6割がタバコによる収入ですので、外貨不足は非常に深刻です。クワチャはドルに対して今週の月曜日に10%切り下げ、輸出をアシストしているのですが、難しい状況は変わりません。マラウイ財務省は、6月の政府予算書2011/12の中で今シーズンのタバコの売上についてタバコ市場の大幅な下落を考慮し、今シーズンは、昨年の4億5000万ドルから減少し、3億ドル(約240億円)を見込んでいますが、これも大変厳しい状況となっています。

 ドナーからの支援も凍結されていますので、今後さらに急速に外貨不足が深刻化する可能性が高まっており心配です。外貨不足が加速化すると、当然、燃料不足もより悪化することになり、マラウイの経済活動が止まってしまいます。

英国外相、ムタリカ大統領に自制を

 英国のヘイグ外相は、来週8/17に予定されている全国規模の反政府デモに対して、ムタリカ大統領に自制するよう求めています。7/20, 21の全国規模の反政府デモに伴う暴動では、政府による武力鎮圧が行われ、少なくとも19人の死亡が確認されています。

英国は、4月にマラウイが英国高等弁務官を追放した報復に、英国のマラウイ高等弁務官を追放、その後、7月に正式にマラウイへの支援を凍結することを発表しています。英国は、昨年1900万ポンド(約25億円)の資金を援助し、マラウイのトップドナーでした。また今後4年にわたっての5億5000万ドル(約440億円)相当以上の支援が凍結されたと報じられています。