ドナーがマラウイの貧弱なガバナンス(統治)を憂慮

 先週、EUが民主的なガバナンス実現のために3,000万ユーロ(約35億円)を欧州開発基金より拠出することとし、EU大使と、マラウイ財務大臣の間で調印が行われましたが、財政支援推進派(CABS ? Common Approach to Budgetary Support)と呼ばれている英国、ドイツ、ノルウェー、欧州連合とアフリカ開発銀行が貧弱なガバナンス(統治)について憂慮する旨をコメントをしており、具体的には、現在、マラウイ国内で懸念されている次のような問題をあげています。

  • 報道や表現の自由、議会の自由を奪うメディア禁止法。刑法46条は、改正前は、情報大臣が”外国出版物”の輸入を差し止めることが出来るというものでしたが、改正により、情報大臣がどんな出版物でも差し止めることが出来ることになりました。
  • 同性愛禁止法。
  • デモ禁止法。
  • 当初2011年の4月20日に実施が予定されていた地方選挙の実施。

 現地英字新聞The Nation紙も社説の中で、マラウイ国民も同様にこれらの問題を懸念していると述べています。

 財政推進派は、こうした問題を懸念して、援助金を一部保留にしています。報道によると、230億クワチャ(約148億円)のうち150億クワチャ(約86億円)については拠出し、残りについては援助金を保留にしているとのことです。特に地方選挙の実施を強く要求しているようで、実施されるかどうか注視しています。

 マラウイの地方選挙は、マラウイでは過去に一度だけ2000年11月21日に実施されています。その後、選挙の機会があったようですが、度々、いろいろな理由をつけて延期されており、実施にいたっていないようです。例えば、2005年は、マラウイで干ばつによる大飢饉があり、それを理由に延期したようです。

 今回の地方選挙は、当初 4月20日に予定されていましたが、昨年12月の選挙管理委員会で900万ドルの使途不明金があることを理由に大統領が保留にしているようです。こうしたことから、ドナーは、「政府自身によって選挙日を設定して実施することが憲法上必要なこと。」だとして、強く圧力をかけているようです。

昨年は、大統領が大統領専用ジェット機を購入して、英国が激怒し支援金を減額しましたが、今年は、この地方選挙の実施の有無が一つのキーポイントになりそうです。