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海外メディアも女性への集団暴行を取り上げ

 今週の火曜日に首都リロングウェで端を発したズボンやミニスカート着用の女性への集団暴行ですが、水曜日にムズズに飛び火し、ブランタイヤでも未遂事件がありました。火曜日の夜にはこの事件に触発されたと思われるカップルへの襲撃がブランタイヤであり、男性は殺害され女性が集団で性的暴行を受けています。木曜日に事態を重くみたムタリカ大統領が女性の服は自由であると国営放送を通じて演説し、大統領が命令したかのようなデマを完全否定しています。また、副大統領ですが事実上野党のリーダである人民党のジョイスバンダ女史は、経済悪化の不満の一端であるとし政府の責任を問いただしています。

 そして、金曜日にこれに対する女性の抗議活動が南部商用都市のブランタイヤで行われ、3000人以上が参加した模様です。こうした一連のニュースは海外の主要メディア(BBC, AFP, CNNなど)でも報じられています。特にCNNが日本語の記事として配信、Yahooニュースなどにも配信されているため日本の方にも変わり種の事件として知られることになったようです。

 時代錯誤の事件で驚かれたのではないかと思います。私の身の回りでは直接的にはあまり感じませんが、男女差別や年寄りや子供の虐待など依然として多く時々現地新聞に取り上げられます。ただ、今回の事件は思想的な背景があるとは言い難く、外貨不足、燃料不足からの経済悪化に伴い燃料や物価が高騰、この不満が高まっているのに乗じた輩が富裕層のイメージが強いズボンやミニスカートの女性を攻撃、さらに暴動を誘発させて商品の略奪を狙った悪質なただの犯罪だと思います。