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IMF、引き続きマラウイ政府と交渉している模様

 今週に入っても、協議内容はおそらく公開されていないと思いますが、外貨不足、燃料不足のキーとなるクワチャ切り下げを巡って、IMFとマラウイ政府は交渉しているようです。すでに何度か書いていますが、現在公定レートは1ドル=165クワチャとなっていますが、闇マーケットでは1ドル=250-270クワチャで取引されているようで、公定レートと実際の市場価値との差が大きく、通貨の信用が低くなっています。先日(1/17)、100ドルを両替しましたが、1ドル=167クワチャでした。

 IMFはマラウイを、拡大信用供与(ECF)という国際収支バランスが大きく崩れて赤字に悩み長期的な構造改革を必要する国に対して供与するIMFの融資制度の枠組みに戻すため、マラウイ政府に対して、公定レートと闇レートとの差を解消させるためにクワチャの切り下げを強く求めています。

 短期的には輸入品の価格があがり、物価が高騰しますが、今のまま放置していおくと、通貨の信用がなくなり、スーパーインフレが発生してしまう可能性があります。マラウイの場合は、昨年から統治問題、人権問題、そして英国高等弁務官の追放など、国際社会に自ら背を向けている感じです。国家予算の3-4割を占めていたドナーの援助凍結と外貨獲得源として6-7割を占めているタバコの歳入ダウンから外貨不足、燃料不足が悪化していることは明らかで、この点が国民の大きな不満になっています。これは、ちょうど患者が医者の言うことを全く聞かずに不摂生をして病状が悪化しているのと同じです。病気の治療で使われる薬のように、副作用があるからといって服用しなければ、ますます悪くなります。患者本人が病気を治そうという意思がなければ治りません。