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安倍首相、アフリカに3兆円の支援

1日、5年に一度の日本主導のアフリカ開発会議(TICAD)が横浜で開催されています。アフリカ54ヶ国中、51ヶ国が出席しています。

その前日から新聞の一面でも取り上げていましたが、1日の午前中の安倍首相の演説で、これから5年間で官民で最大3.2兆円の支援をすることを表明しています。このうち、政府開発援助(ODA)が約1.4兆円で、このうちの6500億円は電力網、交通網などのインフラ整備に充当される予定になっています。また、人材育成にも力を入れるとしていて、5年間で1,000人の留学生、インターンの受入れ、アフリカの10箇所の職業訓練施設を設立するなどし、5年間で3万人の産業人材を育成するとしています。

成長大陸であるアフリカ、日本はどのように関係強化を図ることが出来るかが今回のTICADのポイントになっています。中国の勢いが増す中、巻き返しが図りたいのはもちろんです。アフリカ諸国は、雇用機会創出や技術移転につながらず、資源確保を目的とした中国流の植民地的施策に懸念を表明しており、日本はこうした援助の違いを出していきたいところです。日本もアフリカへの資源政策へ注目が集まりますが、約10億人が住むアフリカ大陸は経済成長も著しく市場として魅力的です。

また、日本としてはアフリカ54ヶ国と関係強化で国連の常任理事国入れを再度目指したい意向のようです。3日にその関連の会合が予定されています。そのほか、今回は、オリンピック招致に向けて、安倍首相が演説の中で協力を求めています。いずれにせよ、アフリカの54票は日本にとって魅力的で日本の国益につながるものです。

「アフリカの貧しい子供たちに・・・」といったステレオタイプ的な見方はそろそろ止めて、新しい関係が築けるかですね。