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明日(1/17)に政府の経済対策に抗議して全国規模のデモ実施か!?

昨年(2012)の4月に前ムタリカ大統領の急死を受けて、副大統領から大統領に就任したジョイスバンダ大統領が就任後、最も厳しい状況に直面しているようです。バンダ大統領は、昨年の5月にIMFの要求に応じる形で通貨のクワチャの50%の切り下げを実施しましたが、それにより30%近くのインフレが発生しています。ガソリンなどの燃料も大幅に価格が上昇しています。ガソリンの価格は世界的な原油価格の上昇とクワチャの切り下げで50%も価格が上昇しています。こうしたことから、マラウイ消費者協会などが中心となり、全国規模のデモを明日の17日に予定しているようです。デモは、首都リロングウェ、南部の商業都市のブランタイア、北部のムズズなどで予定されているようです。

(追記)政府はデモに参加する国民の人権を尊重するとしています。この点、武力を行使して徹底排除を行った前政権下の反政府デモと違うところです。

マラウイの経済政策は、IMFなどの支援を受けて行なっているもので、その構造改革は長期的に時間がかかるものです。物価上昇も想定内のものです。ただ、新大統領への期待が大きかっただけに、生活が厳しくなる現状に落胆しているようです。デモの主催者は、クワチャの変動相場でなく固定相場に戻したいようなのですが、どう考えても何も問題が解決するわけではないので、ちょっと首をかしげてしまいます。バンダ大統領も、来年(2014)に大統領選挙を控えていることもあり、ここは毅然とした対応で乗り切りたいところです。ただ、今日(1/16)と明日(1/17)の2日間、ケニアのキバキ大統領がマラウイを公式訪問しています。こうしたことがあり、表立って動きがとりにくいと思われます。デモが実施される場合には、安全に平和的に行われることを祈るばかりです。マラウイでは、前政権下で反政府デモが2011/07/20に行われ、20人が死亡しています。このことがマラウイの人の頭にあり、前政権下では反政府デモはその後も計画されましたが、安全が確保出来ないとして実施には至りませんでした。