マラウイのインターネット通信コストの比較2011

 MTL以外はデータ量に対する従量制の料金体系を採用しており、月額の上限データ転送量に応じて複数の料金プランがあるため比較が難しいのですが、モデルケースを設定して通信コストの比較をしてみたいと思います。

 日本は基本的にインターネット接続料金は月額定額料金なので、自分自身がインターネットを月当りどれぐらい転送しているのか知らないと思いますが、通常のウェブサーフィンとメールのやりとり程度であれば、大体1日あたりの転送量は100MBぐらいです。ですので、1ヶ月だと、データ転送量は100MB×30日=3,000MB=3GBぐらいです。ただ、SkypeやYoutubeなどから動画のダウンロードを頻繁に行うと、あっという間にこの倍ぐらいの5-6GBはすぐに転送されてしまうので注意してください。

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 ということで、月額転送量を3GBとした場合で通信コストを比較してみたいと思います。金額は、1MBをダウンロードした場合にかかる通信コスト、月当りで実際に支払う必要のある金額です。なお、マラウイクワチャは、2011/08にドルに対して10%の切り下げを行なっているので、切り下げ後で円換算しています。(1ドル=165MK、1ドル=82.5円として換算)

MTL(1ヶ月) 2.12円 6,500円 月額固定無制限 13,000MK
MTL(3ヶ月) 1.79円 5,500円 月額固定無制限 33,000MK
MTL(6ヶ月) 1.55円 4,750円 月額固定無制限 57,000MK
Globe(3ヶ月) 1.51円 6,188円 $225, 90日12.0GB
Airtel(旧Zain) 0.98円 5,000円 30日5.0GB(Airtel Plus) 10,000MK
TNM(3GB) 0.98円 3,000円 3072MBプラン、30日間、6,000MK
SkyBand 1.95円 6,000円 1年間前払固定料金 月額12,000MK
SkyBand 5.00円 15,000円 500MB, 5,000MK(有効期間1カ月)

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 MTLの場合は、月額固定無制限ですが、1,3,6ヶ月のプランがあり、長期契約するほどコストが安くなるので、個別に月額転送量を3GBとした場合のコストを算出しました。TNMの場合は、24日間で3,072MBのプランとなっています。Skybandは年間契約で1年間前払いすると、固定料金で12,000MK(6,000円)とのことですが、上限転送量がたしか3GBであると聞きました。また、SKyBandは、Wifiスポットがそれまでの時間従量制からデータ従量制に2010/12から変わったようなので、追記しました。

 ということで見てもらうと、Airtel、TNMが同じ通信コストで1MBで約1円で、今回の試算では一番安くなっています。次にGlobeの90日間上限転送量 12.0GBで225ドルのプランが安いという結果になりました。MTLの3ヶ月あるいは6ヶ月前払いも、速度が遅いのが気にならなければ、転送量無制限で気にしなくて良いので便利です。MTLはネットサーフィンをするには速度的に遅いのはそれほど気になりませんが、データのダウンロードやSkypeなどをすると厳しいです。Skypeは音声のみでもMTLでは厳しいと考えて下さい。

 ただ通信コストは、他社動向などを見て値下げしたりするので、最新状況をチェックすべきなのですが、マラウイの場合は、ウェブサイトなどでリアルタイムにアナウンスされずに変更になることが多いので難しいところです。場合によっては店頭までいかないと通信料金がわからないこともあります。あとUSB通信ユニットやモデムの値段も、考慮にいれるとさらに複雑になります。

 例えば、Globeの場合、値段は同じですが、上限転送量をあげることで実質的な値下げをしています。私の知る限り、Globeの場合は、2009/09に上限転送量を1.5倍にし、2010/10に上限転送量をさらに2倍にしています。つまり、3ヶ月$300の料金プランだと、2009/09以前は上限転送量が6GB(90日)だったのが、2009/09には9GB(90日)になり、2010/10からは18GB(90日)になっています。

 また、別の記事でも書きましたが、価格が安くても利用するエリアによっては電波状況やサービスエリアの問題で利用出来なかったりするので注意して下さい。MTLは回線速度が遅く、通信コストも他より割高ですが、サービスエリアが広く、電波も比較的安定しています。

(2011/09/21 2011年版作成)