東北地方3大クメール遺跡5泊6日の旅

■ 旅行スケジュール

今回の旅行は、東北地方(通称イサーン)に点在するクメール遺跡を巡るフリー旅です。旅の方針として、ウボンラチャタニまで一気に飛行機で行き、カオプラウィハーン遺跡、パノムルン遺跡、そしてピマーイ遺跡と東から西へローカルバスで巡り、そしてバンコクに戻ってくるようにプランしました。

カオプラウィハーン遺跡、パノムルン遺跡は、適当な一般的な交通手段はなく、車をホテルでチャーターして行ってます。特に出発前に決めていたわけでないのですが、結果的には、午前中に遺跡を観光し、夕方に次の目的地に移動というスタイルとなりました。このため、ホテルには1.5泊する変則的な方法になってしまいました。(雨季なので午前中は天気が持つことが多く、午後に雨が降ることが多いので、これがベストでしょう。天気は運良く旅行中はすべて午前中はOKでした。)

ちなみに航空券は、タイ航空でバンコク~東京往復 \63,000, バンコク~ウボンラチャタニ \7,000 でした。ホテルは最終日だけ日本から予約しておきました。

1999

都市名 時間 交通機関 スケジュール

5/19

東京(成田)発
バンコク着
バンコク発
ウボンラチャタニ着
11:00
15:30
17:50
18:55
TG641

TG030



シリガモンホテル泊 - 660B + 330B)

5/20

ウボンラチャタニ発
カオプラウィハーン着
カオプラウィハーン発
ウボンラチャタニ着
ウボンラチャタニ発
スリン着
08:00
09:40
12:40
14:20
16:15
19:15


エアコンバス
(70B)
カオプラウィハーン遺跡観光
(車チャーター代 1300B + 200B)


(Petchkasem Hotel泊 - 750B + 350B)

5/21

スリン発
パノムルン遺跡着
パノムルン遺跡発
スーリン着
スーリン発
ナコンラチャシマ着
08:00
09:10
13:00
14:10
16:00
19:30




普通バス
パノムルン遺跡公園観光
ムアンタム遺跡公園観光
(車チャーター代 1500B)

(Thai Hotel 泊 500B + 250B)

5/22

ナコンラチャシマ発
ピマーイ着
ピマーイ発
ナコンラチャシマ着
ナコンラチャシマ発
バンコク発
08:40
09:50
13:20
14:30
16:00
19:10
普通バス(21B)
エアコンバス
(139B)
ピマーイ遺跡公園観光
サイガーム公園
ピマーイ国立博物館(40B)
(ホワイトロッジ 泊 500B + 250B)

5/23

バンコク     ショッピング
(パトムワンプリンセス 泊 - 7,600円(JHC))

5/24

バンコク発
東京(成田)着
10:50
18:40
TG640


■ 旅行記

■ 1日め(99年5月19日)

バンコクに到着すると、まずは両替。終わると荷物を抱えて、ウボンラチャタニに向かうために国内線のターミナルに移動です。国内線のターミナルまでは、無料シャトルバスが出てます。これに乗ろうと思ったのですがちょうど出たところで、次のは20分後。そこで連絡通路をテクテクと歩いていくことにしました。国際線ターミナル1から国内線ターミナルまでは歩いて12分ぐらいです。

05190007_edited-1国際線と国内線ターミナルの連絡通路(ドンムアン空港)

国内線ターミナルから一路ウボンラチャタニへ。バスで行けば10時間以上かかる道のりも飛行機ならわずか1時間です。楽です。空港から町まではリムジンタクシー(一人70B)です。さすがに飛行機で行くタイ人は金持ちが多いのか空港に迎えの車が来ており、リムジンタクシーを利用していたのは、私たちくらいです。前もってガイドブックで決めておいたシリガモンホテルへ。 ホテルにチェックインし、翌日の車をチャーターすると、外で食事し、この日は翌日に備えて早々と就寝です。

■ 2日め(99年5月20日)

朝食をすませると、迎えにきている車に乗り込み、一路カオプラウィハーン遺跡へ。カオプラウィハーン遺跡までの道はよく舗装されており快適です。車は1時間半ほど走るとカオプラウィハーン遺跡公園の入り口のチェックポイントに到着。タイ人ドライバーはここで身分証明書を預けて公園内に入りました。(注:「地球の歩き方」を見ると、ここでパスポートを預けることになってますが、特に要求されませんでした。)遺跡公園入り口から遺跡までおよそ10キロの道のりを行くと駐車場に到着です。 ここからは徒歩で数百メートルぐらい舗装した道を行くと、カオプラウィハーン遺跡の入り口に到着。遺跡の入口で拝観料100Bを払うと、急な石段があります。ここはすでにカンボジア領土です。

05200009_edited-1遺跡入り口の最初の神殿門までの急な階段(カオプラウィハーン遺跡)

この階段をテクテクと息を切らしながら上がっていくと、損傷の激しい最初の神殿門があります。その先に神殿に向かう参道が視界に入ります。最初の神殿門から第2の神殿門までは、約300メートルのゆるやかな坂です。この区間は日陰がなく結構暑い。そして、第2の神殿門から第3の神殿門までの約150メートルの参道を登っていきます。第3の神殿門まで辿り着いて後ろを振り向くとタイの田園風景が第2の神殿門の後ろに広がりとても素晴らしいです。

05200011_edited-1最初の神殿門(損傷が激しい)(カオプラウィハーン遺跡)

05200012_edited-1第1神殿門から第2神殿門までの参道(カオプラウィハーン遺跡)

05200013_edited-1

05200015_edited-1

05200025_edited-1第3神殿門(カオプラウィハーン遺跡)

第3の神殿門から神殿まではわずか100メートル足らずです。神殿はかなり傷みが激しく、本殿の中央は瓦礫の山と化しておりとても残念です。本殿の中から回廊を抜けて本殿の後ろに出ると、絶壁からカンボジア大平原を一望できます。カンボジア大平原は見渡す限り人気がなく静まりかえっており、ちょっと恐い感じです。軍事的な要所であるということも納得できます。

05200018_edited-1

05200019_edited-1カンボジア大平原(カオプラウィハーン遺跡)

ここで、休憩後、ゆっくりと今の道のりを再び戻り、駐車場横の食堂で簡単に食事を済ませると再びウボンラチャタニに戻ります。 ウボンラチャタニに戻り、さてどうしようかと思案。ウボンラチャタニでもう一泊すると、翌日早朝移動しなければならないので、今日移動ということに決定。パノムルン遺跡に翌日行くには、スリンもしくはブリラムで宿泊しなければならないのですが、スリンの方が手前にあるので、こちらに宿泊することにしました。翌日の車をチャーターするには、あまり遅くなってしまうと難しいと判断したためです。チェックアウトし、コラート経由パタヤ行のエアコンバスでスリンまで。 スリンでもあらかじめバスの中で決めておいたPetchkasem Hotelへ。このホテルはバスターミナルから歩いて2,3分なので便利です。ホテルにチェックイン後、翌日の車のチャータをお願いし、ホテルのレストランで夕食。ここの夕食はとても美味しかったです。材料を惜しみなく使っており、味付けもグッドです。 この日も、翌日に備えて早々と就寝。

■ 3日め(99年5月21日)

昨日と同様、朝食をすませると、迎えにきている車に乗り込み、一路パノムルン遺跡へ。パノムルン遺跡までの道のりもよく舗装されており快適です。国道214号線を南下し、国道24号線にぶつかったところで右に曲がり、そこからしばらく走ると国道2075号線に入ります。ここからさらに田園の中の細い道路をひたすら走ると丘が見えてきます。この丘の頂上に遺跡はあります。 ここまでの所要時間はおよそ1時間10分。 駐車場から遺跡入り口までは、昨日のカイプラウィハーン遺跡と違い歩いてすぐです。ただし、どちらの遺跡も平地ではないので、駐車場からは遺跡は全く見えません。

入り口からほんのわずかな階段を登り切ると、目の前に長さ200メートルあまりの石畳の参道があり、その先に神殿までの階段と神殿が一望できます。昨日のカオプラウィハーン遺跡と違いよく修復され整備されていてとても美しい。しばし見とれてしまった。 参道をてくてく歩いていくと、神殿に続く急な階段がある。階段の入り口には立派なナーガ(蛇神)があります。階段を登り切ると立派な神殿が目の前にあり、左手を見ると大平原を見下ろすことができます。ここに神殿を建立した理由がなんとなくわかったような気になります。

05210037_edited-1神殿に続く参道(パノムルン遺跡)

05210039_edited-1神殿を見守る蛇神(ナーガ)

05210050_edited-1

05210051_edited-1美しいレリーフ(パノムルン遺跡)

05210041_edited-1

05210055_edited-1

遺跡を一通り見学すると、やや時間が早いけど入り口にあった食堂で昼食。そして、パノムルン遺跡から5キロほど南にあるムアンタム遺跡を訪れます。 ムアンタム遺跡は想像していたよりずっと美しく立派です。最近修復されたそうですが、遺跡を囲む人工池は水が貯えられ、蓮の花が美しい。きれいに整備されており、丘のふもとにあるものの、周囲の見晴らしはよく、広々としています。パノムルン遺跡に来たら、必ずここにも寄るべきです。

05210062_edited-1ムアンタム遺跡

05210061_edited-1ムアンタム遺跡

一通り見学を終えると、スリンへ同じ道のりを戻ります。スリンに戻ったのは昨日とほぼ同じ時刻。昨日同様、午後にナコンラチャシマ(コラート)に移動することにしました。エアコンバスで行きたかったのですが、バスの時間を確認すると午後4時半とのこと。所要時間を確認したけど、あまり変わりがないようだったので、午後4時の普通バスでナコンラチャシマに向うことにしました。 バスは予定通り3時間半でナコンラチャシマに到着。バスは町の郊外のバスターミナル2に到着するので、ここからホテルまでサムローで移動です。ホテルにチェックイン後、ナイトバザールを見学し、その後夕食をとり、ホテルに戻りました。

■ 4日め(99年5月22日)

ピマーイ遺跡は今までの遺跡と違いピマーイ町の中心にあるため、普通バスで行くことができます。ホテルの前の通り(ミタパープ通り)で乗れることはわかっていたのですが、せっかくですから、第2バスターミナルまで歩いていくことにしました。第2バスターミナルで食事を済ませてからピマーイ行の普通バスに乗り込み、ピマーイ遺跡へ。ピマーイ遺跡までは一人21Bです。 国道2号線を北上し、国道206号線に入り、田園風景の中の国道を走っていくと、正面に遺跡が見えていきます。バスはピマーイの先のチュンポン町まで行くのですが、遺跡のあるところが町の中心なので町の中心に停車したときに降りればいいので、寝ていない限り間違えないでしょう。

05220069_edited-1ピマーイ遺跡

ピマーイ遺跡もよく整備されています。ただ町中にあるのでカオプラウィハーン遺跡やパノムルン遺跡に比べると、周囲の見晴らしが良いというわけでなく、ちょっと物足りなく感じてしまいます。遺跡ではタイの学生が実習なのか英語で私たちに複数のグループが「タイは好きですか?」とか「タイの滞在日数は?」など質問してきました。恥ずかしがりながら質問する姿はとてもかわいいです。

05220077_edited-1 ピマーイ遺跡

遺跡を一通り見終えると、サムローで立派な菩提樹のあるサイガーム公園に。ここでピマーイ名物のパット・ミー・ピマーイ(タイやきそばピマーイ風)を食べながら休憩です。味はパッタイ(タイやきそば)とほとんど同じです。休憩が終わるとピマーイ国立博物館に行きました。ピマーイ国立博物館は、92年に新築されたばかりのきれいな博物館です。ピマーイ遺跡をはじめとしたナコンラチャシマ周辺で出土された立派なクメールの美術品が展示されています。ガラスのショーウインドウとかに入っていないので、ちょっとびっくりです。もともとレリーフは建物の一部だったので当然なのかも知れませんが。また高いところにレリーフとかが展示してあるので、地震の多い日本から見ると考えられない展示です。一通り、見て終わると博物館の前からナコンラチャシマに戻りました。

05220081_edited-1

ナコンラチャシマで一息入れた後、エアコンバスでバンコクに。バンコクでは国立競技場前のゲストハウス「ホワイトロッジ」に宿泊することにしました。

■ 5日め(99年5月23日)

この日は終日ショッピング。マーブンクロン、東急とまわります。その後、歩いても行けるのですが暑かったので、東急前からバスで伊勢丹前に移動。伊勢丹、ワールドトレードセンターと見て回り、ワールドトレードセンターの7階の免税品店で会社の同僚へのチョコレートなどお土産を購入。ここで購入すると空港受け取りになるのでチョコレートなどは溶けないので安心です。 ちなみに昼食は、ワールドトレードセンター6階のクーポン制の食堂で。

05230089_edited-1ワールドトレードセンター

その後、そごうに。そして、バスでシーロムに移動です。シーロム通りの店をいくつかウインドショッピングした後、シーロムビレッジセンターの海鮮レストランで夕食。この海鮮レストランは屋外レストランで、古典舞踊ショーを見ながらでなんとなくリッチな気分です。 食事後はパトムワン・プリンセスホテルまでタクシーで戻り、旅ももう少し終わりです。

■ 6日め(99年5月24日)

この日は帰るだけです。空港で免税品店で購入したものを受け取ると、ゲートに直行。この日はタイ航空の発券システムがダウンし、座席番号がなく、いざ搭乗になると混乱。私たちはチェックインは早かったので座席番号があったのですが、後からやってきた団体客は席がなかなか確定せず、飛行機は定刻15分過ぎてやっと出発です。タイ航空はよく利用しますがコンピュータがダウンしたのは初めてです。

出発は遅れたものの成田には予定より30分早く到着。あっという間の6日間の旅でした。

1999/05